2010年12月26日 有馬記念 G1
優勝馬:ヴィクトワールピサ
プロフィール
- 生年月日
- 2007年03月31日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:9戦6勝
- 総収得賞金
- 595,954,000円
- 父
- ネオユニヴァース
- 母 (母父)
- ホワイトウォーターアフェア(GB) by Machiavellian(USA)
- 馬主
- 市川 義美
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 角居 勝彦
- 騎手
- M.デムーロ
レース後の写真判定に要した時間、おおよそ6分。それでも中山競馬場に詰めかけた12万人を初めとする、今年最後のドリームレースに声援を送ったファンにとっては、それ以上に長く感じたのではないのだろうか。
「着順掲示板の最上段に「1」の数字が出た時、その瞬間を長く待ち望んでいたはずなのですが、現実で起こっていることに感覚がついて行かないような印象がありました」とは社台ファームの吉田哲哉さん。吉田さんのような当事者にとっては、ファンよりも長い6分間だったに違いない。「結局、表彰式が終わるまで地に足がつかないような状態でした。レース中、そして判定を待っている間と、力が入りすぎていたようです(笑)」(吉田さん)
前走のジャパンカップ(G1)では3着だったが、ゴール前の伸び脚は上位2頭と脅かすだけのものがあった。しかも今回、中山競馬場が行われたのは、これまで弥生賞(G2)、そして皐月賞(G1)で勝利している中山コース。好走の条件はいくつも揃っていた。
だからこそ、吉田さんは関係者への感謝の言葉を口にする。「今回の勝利は、万全の仕上げをしてくださった角居厩舎陣営の尽力。レースを読みきった鞍上のデムーロ騎手。そしてフランス遠征、ジャパンカップ(G1)での経験を糧に驚異的な成長を見せた本馬自身の強さ。これらの要素全てが完璧に噛みあって生み出された最高の結果だと思います」(吉田さん)
この勝利は社台ファームにとって、大きな喜びももたらした。ノーザンファームと最終日まで熾烈な争いを繰り広げていた生産者ランキングで、有馬記念(G1)における1着賞金が決め手となり、1900万円差で2年連続生産者ランキング1位の座に輝くことになったのだ。
ちなみに社台ファームは、中央競馬における勝ち鞍の数でも393勝を記録。年間のレース数が決まっている中、毎年のように勝ち鞍を伸ばしていることは、驚異的というしか他にない。
2010年の競馬を見事に締めくくったヴィクトワールピサ。3歳という年齢からしても、2011年の競馬でも主役を務めてくれるに違いない。
「ヴィクトワールピサに声援を送ってくださったファンの皆様に、改めてこの場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました」(吉田さん)