2010年05月30日 目黒記念 G2
優勝馬:コパノジングー
プロフィール
- 生年月日
- 2005年04月24日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:33戦6勝
- 総収得賞金
- 157,382,000円
- 父
- アグネスタキオン
- 母 (母父)
- ウェディングオーク by トニービン(IRE)
- 馬主
- 小林 祥晃
- 生産者
- ヤナガワ牧場 (門別)
- 調教師
- 宮 徹
- 騎手
- 池添 謙一
ダービーの余韻が残る、5月30日の東京競馬場。
日本で最も長い歴史をもつ名物ハンデ競走「第124回目黒記念」(G2)を制したのは、日高町ヤナガワ牧場生産のコパノジングーだった。
デビュー33戦目で掴んだ初重賞タイトル。12万5000の大観衆が見守る中で、遅咲きの春は突然にやってきた。自らの生産馬が先頭でゴールを駆け抜けた瞬間、梁川正晋さん(ヤナガワ牧場専務取締役)の心の内には、驚きと嬉しさ。そして、何より安堵の気持ちが広がっていた。生産牧場としては、これまでもフェブラリーS(G1)を含む、幾多の重賞勝利を手にしていたが、Dr.コパこと小林祥晃氏の所有馬ではまだ一度もJRA重賞を勝っていなかったからだ。
「(重賞2着3回の)コパノフウジンでいつかは勝てると思っていたのに、結局は届きそうで届かなかった。いつかは必ず、そんな思いでいました」。輝くターフの上での口取り撮影。事務所に飾られた写真には、晴れやかな笑顔を見せる小林オーナーと梁川さんが映っていた。
母ウェディングオークは中央1勝馬ながら、繁殖牝馬として牧場が期待を寄せる1頭だった。トニービン肌でサンデーサイレンス系種牡馬との配合が可能だったこともあるが、梁川さんは本馬に秘めた素質を感じていたという。数ある選択肢の中から選ばれたのは、サンデーサイレンス系の中でもとくに筋肉量が多そうなアグネスタキオン。翌春に誕生した初年度産駒、のちのコパノジングーは、「思い描いていたとおりの、理想的なバランス」で生まれてきた。
しかし翌年、その母を悲しい出来事が襲った。「腸捻転でした。異変が見られてからクリニックに運ぶまでの時間はごく短くて、普通なら十分に助かるタイミングだったのですが…」我慢強い母だった。ギリギリまで辛い素振りを見せなかったために、回腹した時には手の施しようがなくなっていたという。「悔やまれますが、こればかりは仕方がありません。コパノジングーが大きな喜びをくれたし、牝系としての血はグッデーコパが守ってくれます。兄妹とも、1つでも多く勝てるようにこれからも頑張ってもらいたいですね」
5歳にして重賞ウイナーとなったコパノジングーは、このまま順調なら中3週で宝塚記念(G1)に出走予定。OP、G2を連勝して、一気にG1の舞台へ。格のうえでは一歩譲っても、勢いはある。「ペースも相手も違うので、あくまでも挑戦者。楽な競馬はさせてもらえないでしょう。でも、馬格があるので斤量負けはしませんし、目黒記念(G2)の54キロも決して軽くないですよね。ここで互角に戦えたら、楽しみが広がります」。
日本で最も長い歴史をもつ名物ハンデ競走「第124回目黒記念」(G2)を制したのは、日高町ヤナガワ牧場生産のコパノジングーだった。
デビュー33戦目で掴んだ初重賞タイトル。12万5000の大観衆が見守る中で、遅咲きの春は突然にやってきた。自らの生産馬が先頭でゴールを駆け抜けた瞬間、梁川正晋さん(ヤナガワ牧場専務取締役)の心の内には、驚きと嬉しさ。そして、何より安堵の気持ちが広がっていた。生産牧場としては、これまでもフェブラリーS(G1)を含む、幾多の重賞勝利を手にしていたが、Dr.コパこと小林祥晃氏の所有馬ではまだ一度もJRA重賞を勝っていなかったからだ。
「(重賞2着3回の)コパノフウジンでいつかは勝てると思っていたのに、結局は届きそうで届かなかった。いつかは必ず、そんな思いでいました」。輝くターフの上での口取り撮影。事務所に飾られた写真には、晴れやかな笑顔を見せる小林オーナーと梁川さんが映っていた。
母ウェディングオークは中央1勝馬ながら、繁殖牝馬として牧場が期待を寄せる1頭だった。トニービン肌でサンデーサイレンス系種牡馬との配合が可能だったこともあるが、梁川さんは本馬に秘めた素質を感じていたという。数ある選択肢の中から選ばれたのは、サンデーサイレンス系の中でもとくに筋肉量が多そうなアグネスタキオン。翌春に誕生した初年度産駒、のちのコパノジングーは、「思い描いていたとおりの、理想的なバランス」で生まれてきた。
しかし翌年、その母を悲しい出来事が襲った。「腸捻転でした。異変が見られてからクリニックに運ぶまでの時間はごく短くて、普通なら十分に助かるタイミングだったのですが…」我慢強い母だった。ギリギリまで辛い素振りを見せなかったために、回腹した時には手の施しようがなくなっていたという。「悔やまれますが、こればかりは仕方がありません。コパノジングーが大きな喜びをくれたし、牝系としての血はグッデーコパが守ってくれます。兄妹とも、1つでも多く勝てるようにこれからも頑張ってもらいたいですね」
5歳にして重賞ウイナーとなったコパノジングーは、このまま順調なら中3週で宝塚記念(G1)に出走予定。OP、G2を連勝して、一気にG1の舞台へ。格のうえでは一歩譲っても、勢いはある。「ペースも相手も違うので、あくまでも挑戦者。楽な競馬はさせてもらえないでしょう。でも、馬格があるので斤量負けはしませんし、目黒記念(G2)の54キロも決して軽くないですよね。ここで互角に戦えたら、楽しみが広がります」。