2010年05月16日 ヴィクトリアマイル G1
優勝馬:ブエナビスタ
プロフィール
- 生年月日
- 2006年03月14日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:12戦7勝
- 総収得賞金
- 1,386,433,000円
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- ノーザンファーム (早来)
- 調教師
- 松田 博資
- 騎手
- 横山 典弘
ブエナビスタとレッドディザイア。昨年の3歳牝馬クラシック戦線から始まった名勝負は、ここまでブエナビスタ2勝、レッドディザイア1勝を数え、今年のヴィクトリアマイル(G1)で4度目の直接対決となった。
2頭とも前走はドバイへと出向き、ブエナビスタはドバイシーマクラシック(G1)で2着、レッドディザイアはドバイワールドカップ(G1)の前哨戦となるマクトゥームチャレンジラウンド3(G2)で優勝。2頭の力量が世界レベルであることを証明した。
この日、東京競馬場に駆けつけた入場者数は6万6010人と、前年のレースより30%増加。2頭の直接対決だけでなく、まさにワールドクラスの能力を持つ名馬を目の前で見たいというファン心理も働いたに違いない。
2頭で人気も分け合うものかと思われていたが、いざ、蓋を開けてみると、一番人気となったブエナビスタが単勝1.5倍、2番人気の支持を集めたレッドディザイアは5.7倍と、予想以上の開きを見せることとなる。
「人気ですが、これまでのマイル実績や、直線の長い東京コースがこの馬向きではないかという評価もされたのでしょう。それだけに、ファンの期待に応えてくれるといいな、と思いながらレースを見ていましたね」とノーザンファーム事務局の中尾義信さんは、レース前を振り返る。
ゲートが開くと、勢いよく飛び出した先行勢が速い流れを作り出し、1000M通過は57秒5というハイペース。馬群が縦に伸びる中、レッドディザイアは中段に位置し、ブエナビスタはその後方で仕掛けところを待つ。
直線の長い東京競馬場ではあるが、今開催の芝のレースでは、は前残りの傾向も見られていた。先行勢がばらけ出すところを、先に抜け出したのが、ノーザンファームの生産馬であるヒカルアマランサス。レッドディザイアも懸命に脚を伸ばすも、その後ろでじっと我慢していたブエナビスタが、ついに動き出す。
レッドディザイアを交わし、一完歩、一完歩ごとに詰まっていく前を行くヒカルアマランサスとの差。約一年前、同じ東京競馬場で行われたオークス(Jpn1)を思い出したファンも多いことだろう。ゴール板ではそのオークス(Jpn1)と同じように、直線でクビ差だけブエナビスタが前に出ていた。
「ドバイから帰ってきたブエナビスタに対し、ヒカルアマランサス、順調に臨戦過程を積んできた馬ですし、鞍上の内田博幸騎手も理想的な乗り方をしてくれました。それでも、ブエナビスタが勝利しているのですから、やはり能力の高さというものを感じましたね」(中尾さん)
もう一つ、ブエナビスタが勝利した理由を、中尾さんは「ファンの後押し」だとも話す。「クビ差のレースとなりましたが、あれだけの末脚を使えたのは、応援に来てくれたファンの気持ちや声援が馬に届いたのではないかという気もしています。いずれにしても、多くのファンの方が競馬場へといらして、そこで白熱したレースが行われたということは、この仕事をしている者としても嬉しいことですよね」
これでG14勝。間違いなく日本競馬界の「名牝」というカテゴリーに入った感があるブエナビスタ。時々の名牝が「●●を彷彿とさせる…」と名前が出る中、ブエナビスタもその域に入ったと言える。
「これから活躍していく馬にとって、ブエナビスタがそのお手本というか、象徴となってほしいですね。そして、再びファンの期待に応えるようなレースを見せてくれればと思います」と中尾さん。名牝が名牝としての歴史を刻んでいく姿をリアルタイムが見られる我々は、とても幸せでもある。
2頭とも前走はドバイへと出向き、ブエナビスタはドバイシーマクラシック(G1)で2着、レッドディザイアはドバイワールドカップ(G1)の前哨戦となるマクトゥームチャレンジラウンド3(G2)で優勝。2頭の力量が世界レベルであることを証明した。
この日、東京競馬場に駆けつけた入場者数は6万6010人と、前年のレースより30%増加。2頭の直接対決だけでなく、まさにワールドクラスの能力を持つ名馬を目の前で見たいというファン心理も働いたに違いない。
2頭で人気も分け合うものかと思われていたが、いざ、蓋を開けてみると、一番人気となったブエナビスタが単勝1.5倍、2番人気の支持を集めたレッドディザイアは5.7倍と、予想以上の開きを見せることとなる。
「人気ですが、これまでのマイル実績や、直線の長い東京コースがこの馬向きではないかという評価もされたのでしょう。それだけに、ファンの期待に応えてくれるといいな、と思いながらレースを見ていましたね」とノーザンファーム事務局の中尾義信さんは、レース前を振り返る。
ゲートが開くと、勢いよく飛び出した先行勢が速い流れを作り出し、1000M通過は57秒5というハイペース。馬群が縦に伸びる中、レッドディザイアは中段に位置し、ブエナビスタはその後方で仕掛けところを待つ。
直線の長い東京競馬場ではあるが、今開催の芝のレースでは、は前残りの傾向も見られていた。先行勢がばらけ出すところを、先に抜け出したのが、ノーザンファームの生産馬であるヒカルアマランサス。レッドディザイアも懸命に脚を伸ばすも、その後ろでじっと我慢していたブエナビスタが、ついに動き出す。
レッドディザイアを交わし、一完歩、一完歩ごとに詰まっていく前を行くヒカルアマランサスとの差。約一年前、同じ東京競馬場で行われたオークス(Jpn1)を思い出したファンも多いことだろう。ゴール板ではそのオークス(Jpn1)と同じように、直線でクビ差だけブエナビスタが前に出ていた。
「ドバイから帰ってきたブエナビスタに対し、ヒカルアマランサス、順調に臨戦過程を積んできた馬ですし、鞍上の内田博幸騎手も理想的な乗り方をしてくれました。それでも、ブエナビスタが勝利しているのですから、やはり能力の高さというものを感じましたね」(中尾さん)
もう一つ、ブエナビスタが勝利した理由を、中尾さんは「ファンの後押し」だとも話す。「クビ差のレースとなりましたが、あれだけの末脚を使えたのは、応援に来てくれたファンの気持ちや声援が馬に届いたのではないかという気もしています。いずれにしても、多くのファンの方が競馬場へといらして、そこで白熱したレースが行われたということは、この仕事をしている者としても嬉しいことですよね」
これでG14勝。間違いなく日本競馬界の「名牝」というカテゴリーに入った感があるブエナビスタ。時々の名牝が「●●を彷彿とさせる…」と名前が出る中、ブエナビスタもその域に入ったと言える。
「これから活躍していく馬にとって、ブエナビスタがそのお手本というか、象徴となってほしいですね。そして、再びファンの期待に応えるようなレースを見せてくれればと思います」と中尾さん。名牝が名牝としての歴史を刻んでいく姿をリアルタイムが見られる我々は、とても幸せでもある。