重賞ウィナーレポート

2010年03月07日 弥生賞 G2

2010年03月07日 中山競馬場 雨 重 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ヴィクトワールピサ

プロフィール

生年月日
2007年03月31日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:5戦4勝
総収得賞金
595,954,000円
ネオユニヴァース
母 (母父)
ホワイトウォーターアフェア(GB)  by  Machiavellian(USA)
馬主
市川 義美
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
角居 勝彦
騎手
武 豊
 ラジオNIKKEI杯2歳S(Jpn3)を制し、一躍クラシック候補に躍り出たヴィクトワールピサ。その後、調整の場所として選ばれたのは山元トレーニングセンターだった。

 「山元でも2歳時からの好調を維持できていたようで、スタッフからも、「さすがのアクション」、「気持ちの入った良い動き」など、順調に調整されている様子が報告されていました。それだけにスタッフにとってこの勝利をみんなすごく喜んでいると思います。ひょっとしたら義理堅いヴィクトワールピサからの、山元スタッフへの恩返しだったかもしれませんね」とは社台ファームの長浜卓也さん。この取材で長浜さんに話を聞く度に、名前が出てくる「山元トレーニングセンター」という言葉だが、社台ファームの生産馬がこの施設を有効に使用していることを、改めて思い知らされる。

 現役馬の調整は各厩舎ごとに求められているレベルが違っているだけでなく、次のローテーションも決まっているだけに、期間内で馬を仕上げなくてはいけない。そう思うと数々のオープン馬の調整を手がけ、なおかつ重賞タイトルへの手助けをしてきた山元トレーニングセンタースタッフの優秀さが分かる。

 「レースでは圧倒的な1番人気に支持してもらいました。ファンの皆さんは休養明けという認識をあまり感じていられなかったようですね(笑)。角居厩舎のスタッフも万全の仕上げをしてくれましたし、着差以上の強さを感じられた素晴らしいレースだったと思います」(長浜さん)

 レースを使う度に、強さを見せつけるヴィクトワールピサではあるが、今回も初の関東遠征、馬群での競馬、そして重馬場という3つの条件を一気にクリアしてくれた。

 「幼少期から評価が高く、無事に送り出せば必ず出世すると思っていました。ひいき目かもしれませんが、まだ進化途上だと思いますし、本領発揮はこれからだと思っています」(長浜さん)

 ラジオNIKKEI杯2歳S (Jpn3)に続き、弥生賞(G2)を制覇というのは、幾多のクラシックホースが歩んできた道のりと一緒。次走の皐月賞(Jpn1)でも1番人気の支持を集めることは確実視されている。

 「クラシックは出走するだけでも大変名誉なことです。ましてや重い印が付くような馬を出走させることができるのは生産者冥利に尽きます。本番までまだ日がありますので、とにかく無事に出走できるように願っています。一競馬ファンとしてはデビュー戦で戦ったローズキングダムとの再戦も楽しみですね」(長浜さん)