重賞ウィナーレポート

2010年03月14日 中山牝馬S G3

2010年03月14日 中山競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ニシノブルームーン

プロフィール

生年月日
2004年04月03日 06歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:16戦6勝
総収得賞金
152,594,000円
タニノギムレット
母 (母父)
カプリッチョーサ(IRE)  by  Alzao(USA)
馬主
西山 茂行
生産者
西山牧場 (鵡川)
調教師
鈴木 伸尋
騎手
北村 宏司
  • スタッフの皆さん(前列左から3番目が森川場長)
    スタッフの皆さん(前列左から3番目が森川場長)
  • 1周1000mのダートコース
    1周1000mのダートコース
  • 暖房完備の洗い場
    暖房完備の洗い場
  • 事務所前にあるジョッキー人形
    事務所前にあるジョッキー人形
 第28回中山牝馬S(G3)は、4番人気のニシノブルームーンが中団待機から直線差し切り、重賞初勝利を挙げた。

 同馬の育成、休養を支えた日高町の西山牧場育成センターの森川一二三場長は「日曜日は休みなので、スタッフそれぞれがテレビ観戦で応援していました。脚元が弱く、試行錯誤して競馬場へ送り出した馬だけに、強い勝ち方をしてくれて本当に嬉しい」と06年函館2歳S(G3)のニシノチャーミー以来の中央重賞制覇に沸いた。

 ニシノブルームーンが誕生した04年は、ニシノチャーミーをはじめ、小倉2歳S(G3)2着のニシノマオ、マイラーズC(G2)2着のニシノマナムスメなど、牝馬のレベルが高い世代だった。その中でブルームーンの存在は「素晴らしいスピードを持っていて期待の1頭でしたよ。でも、強い追い切りをするとソエや骨瘤が出て苦労しました。2歳秋にトレセンへ入厩した後も状況は変わらず、デビューが3歳になってしまったんです」と森川場長は振り返る。

 4歳になり、2勝目をあげたブルームーンは約1年振りに牧場へ帰って来る。「蹄鉄を外し、完全休養に充てました。青草を食べて体がふっくらして来た頃には脚元の状態も良くなってきましたね」。

 充電期間を経て競馬場に戻ると、順調に条件戦を勝ち上がり、初挑戦となる重賞、マーメイドS(G3)を2着。初G1のエリザベス女王杯(G1)は10着と振るわなかったが、森川場長は「勝っても負けても経験を積んで、レース運びに余裕が出て来ていると思います。同級生の牝馬たちは引退して繁殖に上がっているけど、ブルームーンに関してはまだまだ成長途上のような印象を受けますね」と笑顔を見せた。

 次走はヴィクトリアマイル(G1)でG1制覇に挑む。未だ伸びしろを残すニシノブルームーンの走りに注目したい。