重賞ウィナーレポート

2009年12月05日 ステイヤーズS G2

2009年12月05日 中山競馬場 曇 稍重 芝 3600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:フォゲッタブル

プロフィール

生年月日
2006年04月03日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:11戦3勝
総収得賞金
265,271,000円
馬主
金子真人ホールディングス (株)
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
池江 泰郎
騎手
C.スミヨン
 エアグルーヴの産駒としては、エリザベス女王杯(G1)を連覇したアドマイヤグルーヴ以来となる重賞勝利。母のファンには、さぞ嬉しいフォゲッタブルのステイヤーズS(G2)の勝利では無かっただろうか。

 「まだまだ競走馬として完成を迎えるのはこれからだと思いますが、この勝利はようやく良血が開花してくれたのではとも思っています」とノーザンファーム事務局の中尾義信さん。その中尾さんが鑑定台に立っていた2007年のセレクトセールにて、2億4500万円(税抜)という高い評価がされたフォゲッタブルは、その後、デビューまで高い注目を集めていくこととなる。

 「成長曲線を見越しての年明けデビューとなりましたが、その後、順調にレース経験を重ねてきた結果がセントライト記念(Jpn2)3着の後を受けての菊花賞(Jpn1)2着。そして、このステイヤーズS(G2)における重賞制覇へと繋がった印象を受けます」(中尾さん)

 一番人気の支持を集めたステイヤーズS(G2)では、中団から抜け出すという危なげないレースぶりで見事勝利。この辺は血統馬らしさが出たとも言えるが、レースを何度も見直したという中尾さんは、このレースにフォゲッタブルの強さが見えたと話す。

 「着差こそ開いていませんし、決して目立った勝ち方ではありませんでしたが、鞍上の指示に応えて馬群からすっと抜け出してきたところや、直線に入ってからの競り合いを制するなど、見た目以上の強さを証明できたレースではないでしょうか」(中尾さん)

 フォゲッタブルはこの後、有馬記念(G1)への出走が目されている。過去に数々のドラマが産まれてきたレースであり、古馬を相手に重賞を勝利した能力だけでなく、血統的な魅力から好走も望めそうだ。

 「ステイヤーズS(G2)の勝利で、有馬記念(G1)出走への資格を得たという印象があります。母エアグルーヴだけでなく、父ダンスインザダークのファンだった方にも思い入れのある血統でしょうし、その方々からレースが楽しみだと思えるようなレースを見せてもらいたいですね」と中尾さん。

 母エアグルーヴや、半姉アドマイヤグルーヴの競走成績からも、古馬となってからの更なる活躍も期待できそうなフォゲッタブルであるが、まずは有馬記念(G1)のゲートにその名前があることを信じたい。