2007年05月27日 日本ダービー Jpn1
優勝馬:ウオッカ
プロフィール
- 生年月日
- 2004年04月04日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:7戦5勝
- 総収得賞金
- 1,304,876,000円
- 馬主
- 谷水 雄三
- 生産者
- カントリー牧場 (静内)
- 調教師
- 角居 勝彦
- 騎手
- 四位 洋文
後世まで記憶に残りそうな本馬の快挙には、オーナーブリーダーの谷水雄三会長と場長の西山貴司さん、育成主任の藤井勝也さんたちが一頭一頭を生産から育成、調教まできめ細やかに競走馬づくりに打ち込む努力の積み重ねがあった。
同牧場は現在、飼養繁殖牝馬18頭、育成馬は11頭で11名のスタッフが夫々の馬の特徴を見極めながら育てている。
同牧場にとって今回の歴史的な日本ダービー制覇は、本馬の父タニノギムレット(’02年)とタニノムーティエ(’70年)、タニノハローモア(’68年)に続く4度目のダービー制覇となるが、過去の重賞制覇の数を見るとタニノチカラやマーチスなどの名が並び、本馬の快挙は43度目となる。
静内田原の育成分場に行くと、西山場長は藤井主任と、これから行なわれる調教の打ち合わせ中だった。 二人とも興奮の余韻を残した明るい笑顔をしている。
西山場長に、特別な大舞台で牡馬を一蹴した本馬のレースの印象を聞くと「感動しましたよ。ゴール前の脚が素晴らしかった。跳び(1完歩)が大きく、ゴール手前では無駄なく真直ぐに走って、上り(3F)33秒というスピードには見えない程、綺麗で凄い走りを見せてくれました。桜花賞時はパドックでは仕上がり切っていない様子でしたが、今回は、牝馬ながらも良い感じでテンションが上っていて、行けるとは思いましたけれど、凄い事をやり遂げてくれましたね。すべてオーナーと調教師(角居勝彦師)がダービーに出走させた英断に尽きると思います。皇太子さまの前で四位騎手が一礼した時に、放牧地で掴ませようとしないでうるさかった仔が、大人しく堂々としていたのにも感激しました。」と喜びが溢れる。
「本当に、オーナーの挑戦する意欲は、太っ腹というか凄いよ。」と相槌を打つ藤井主任は調教の熟練者だ。本馬を育て上げた秘訣を伺うと「あの馬を特別に扱ったわけではないよ。夫々の馬の特徴や、癖、性格を考えながら競走馬になる為のしっかりとした土台づくりに徹している。傍からは何をしているのか分からないかも知れないよ。本馬は、馬格もあって、あの頃(明け2歳時)から跳びが良かったので、そこを伸ばそうと首の使い方を教え込んだ。一つぐらいは勝つと思っていたよ。」と嬉しそうに顔を崩す。
調教が始まるというので同行させていただいた。
注目されそうな本馬の妹(2歳)も走るという。父はアグネスデジタル、馬産地では、2歳の初産駒が調教で良い走りを見せていると評判になっている。
1000mのウッドチップコースで4頭併せのキャンター(ゆるい駆け足)程度のものだったが、西山場長と藤井主任は、1頭ずつ細かな動きを確認すると、藤井主任が1頭の乗り役と交替して馬に走り方を教えている。
本馬の半妹も順調そうで、西山場長も頼もしそうに見つめていた。
「うちは日曜日なんて無いよ。馬の自然な生活に合わせて、雨の日とかに交替で休んでいる。すべてが馬中心だね。」と、語る藤井主任は「毎年、同じことをしていてはダメだ。失敗しても仕方ないと割り切り、場長といろんな事を試しているよ。」と言い残して厩舎に戻った。
歴史と実績を持つ名門牧場は、「馬と相談しながら」(藤井主任)進化し、歴史的な快挙を成した本馬を競馬場に送り出した。
凱旋門賞出走の話題も持ち上がり、西山場長は「まだまだ様子を見てからでしょう」と、語りながらも夢を膨らませている様子だった。
※今回は、母タニノシスターの取材はしておりません。父母共に日高に引き継がれる血統馬です。2走前のチューリップ賞優勝のレポートを参照下さい。
同牧場は現在、飼養繁殖牝馬18頭、育成馬は11頭で11名のスタッフが夫々の馬の特徴を見極めながら育てている。
同牧場にとって今回の歴史的な日本ダービー制覇は、本馬の父タニノギムレット(’02年)とタニノムーティエ(’70年)、タニノハローモア(’68年)に続く4度目のダービー制覇となるが、過去の重賞制覇の数を見るとタニノチカラやマーチスなどの名が並び、本馬の快挙は43度目となる。
静内田原の育成分場に行くと、西山場長は藤井主任と、これから行なわれる調教の打ち合わせ中だった。 二人とも興奮の余韻を残した明るい笑顔をしている。
西山場長に、特別な大舞台で牡馬を一蹴した本馬のレースの印象を聞くと「感動しましたよ。ゴール前の脚が素晴らしかった。跳び(1完歩)が大きく、ゴール手前では無駄なく真直ぐに走って、上り(3F)33秒というスピードには見えない程、綺麗で凄い走りを見せてくれました。桜花賞時はパドックでは仕上がり切っていない様子でしたが、今回は、牝馬ながらも良い感じでテンションが上っていて、行けるとは思いましたけれど、凄い事をやり遂げてくれましたね。すべてオーナーと調教師(角居勝彦師)がダービーに出走させた英断に尽きると思います。皇太子さまの前で四位騎手が一礼した時に、放牧地で掴ませようとしないでうるさかった仔が、大人しく堂々としていたのにも感激しました。」と喜びが溢れる。
「本当に、オーナーの挑戦する意欲は、太っ腹というか凄いよ。」と相槌を打つ藤井主任は調教の熟練者だ。本馬を育て上げた秘訣を伺うと「あの馬を特別に扱ったわけではないよ。夫々の馬の特徴や、癖、性格を考えながら競走馬になる為のしっかりとした土台づくりに徹している。傍からは何をしているのか分からないかも知れないよ。本馬は、馬格もあって、あの頃(明け2歳時)から跳びが良かったので、そこを伸ばそうと首の使い方を教え込んだ。一つぐらいは勝つと思っていたよ。」と嬉しそうに顔を崩す。
調教が始まるというので同行させていただいた。
注目されそうな本馬の妹(2歳)も走るという。父はアグネスデジタル、馬産地では、2歳の初産駒が調教で良い走りを見せていると評判になっている。
1000mのウッドチップコースで4頭併せのキャンター(ゆるい駆け足)程度のものだったが、西山場長と藤井主任は、1頭ずつ細かな動きを確認すると、藤井主任が1頭の乗り役と交替して馬に走り方を教えている。
本馬の半妹も順調そうで、西山場長も頼もしそうに見つめていた。
「うちは日曜日なんて無いよ。馬の自然な生活に合わせて、雨の日とかに交替で休んでいる。すべてが馬中心だね。」と、語る藤井主任は「毎年、同じことをしていてはダメだ。失敗しても仕方ないと割り切り、場長といろんな事を試しているよ。」と言い残して厩舎に戻った。
歴史と実績を持つ名門牧場は、「馬と相談しながら」(藤井主任)進化し、歴史的な快挙を成した本馬を競馬場に送り出した。
凱旋門賞出走の話題も持ち上がり、西山場長は「まだまだ様子を見てからでしょう」と、語りながらも夢を膨らませている様子だった。
※今回は、母タニノシスターの取材はしておりません。父母共に日高に引き継がれる血統馬です。2走前のチューリップ賞優勝のレポートを参照下さい。