重賞ウィナーレポート

2009年08月23日 レパードS(重賞)

2009年08月23日 新潟競馬場 晴 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:トランセンド

プロフィール

生年月日
2006年03月09日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:7戦4勝
総収得賞金
633,520,000円
ワイルドラッシュ(USA)
母 (母父)
シネマスコープ  by  トニービン(IRE)
馬主
前田 幸治
生産者
ノースヒルズマネジメント (新冠)
調教師
安田 隆行
騎手
松岡 正海
  • 母のシネマスコープ
    母のシネマスコープ
  • シネマスコープはマンハッタンカフェを受胎している
    シネマスコープはマンハッタンカフェを受胎している
  • 本馬の半姉サンドリオン
    本馬の半姉サンドリオン
  • サンドリオンアグネスタキオンを受胎している
    サンドリオンアグネスタキオンを受胎している
新潟競馬場で行われたレパードS(新設重賞)は、トランセンドが横綱相撲で快勝。ダート界に新星出現ともいえる、強いパフォーマンスを示した。

生産は新冠町のノースヒルズマネジメント。新冠町美宇の牧場の他に、鳥取県にトレーニング施設・大山ヒルズがあり、道内外に拠点を持つ大きな牧場だ。過去には皐月賞馬ノーリーズン、桜花賞馬ファレノプシス、天皇賞(秋)の勝ち馬ヘヴンリーロマンスなどを生産している。

同牧場の福田洋志獣医師は、「強い競馬をしてくれましたね。1番人気を背負っていましたし、勝てて良かったです。」と、安堵のご様子。新冠の牧場からもスタッフ3名が新潟競馬場へ応援に駆け付けたそうで、圧巻のレースぶりを見てたいそう喜んで帰ってきたそうだ。これで同牧場生産馬は2005年産のオディール、サブジェクトに続き、現3歳世代の2006年産からもベストメンバー、トランセンドが重賞制覇。各世代でコンスタントに重賞勝ち馬を出していくことは難しいことだが、見事にそれを実現させている。

本馬の牧場時代の印象を伺うと、「扱いやすく、元気いっぱいの仔でしたね。牧場でも大山ヒルズでも評価は高かったです。」と、福田さんは振り返る。

本馬の母シネマスコープは現役時代5勝。芝ダートの短距離を中心に活躍し、セントウルS(G3)では5着に入った。母馬について伺うと、「仔出しの良い馬ですね。産駒を見ていますと、父馬の良さを引き出してくれる馬ですね。今年はマンハッタンカフェを受胎しました。」と、福田さん。なるほど、シネマスコープは割と小柄な馬体だが、トランセンドはワイルドラッシュ譲りともいえる大きくてパワフルな馬体をしている。

4番仔サンドリオンは現役時代3連勝で紫苑Sを優勝。残念ながら続く秋華賞(G1)を最後に引退となったが、現在は同牧場に繁殖入りし、今年はアグネスタキオンを受胎しているという。2歳には父ダンスインザダークの牝馬がおり、こちらについては、「大山ヒルズで順調に育成を積まれています。こちらも立派で、きれいな馬ですね。血統的に芝が向きそうです。年内にはデビューできると良いですね。」と、福田さんは期待を寄せている。

今年は本馬の他にもベストメンバー、サンダルフォン、ラヴェリータと、ノースヒルズマネジメント・グループの馬たちが重賞戦線で計5勝の活躍。トランセンドはその若き総大将として、牧場を盛り上げていく存在になっていきそうだ。「トランセンドには世界へ挑戦できる馬へと飛躍して欲しいですね。」と、福田さんは望みを託す。

牧場が掲げる“Challenging Spirit”の思いを受けて、トランセンドの今後の挑戦を楽しみにしたい。