2007年04月07日 NZトロフィー Jpn2
優勝馬:トーホウレーサー
プロフィール
- 生年月日
- 2004年03月06日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:9戦3勝
- 総収得賞金
- 112,810,000円
- 母 (母父)
- パシアン by サクラユタカオー
- 馬主
- 東豊物産 (株)
- 生産者
- 松本 信行 (新冠)
- 調教師
- 川村 禎彦
- 騎手
- 後藤 浩輝
本馬の生産牧場は、新冠町美宇の松本信行牧場。市街地から車で30分ほどかかる山間にあり、隣接する丘の上には、天皇賞馬のヘヴンリーロマンスなどを輩出しているノースヒルズマネジメントがある。
現在、牧場は2代目の松本信行さんが、奥さんの由香さんとふたりで5頭の繁殖牝馬を飼養している。先代の和夫さんの時代にグレートタイタン(阪神大賞典など)、ハッピールイス(中山大障害)を出したが、信行さん夫妻にとっては本馬が初めての重賞制覇を成し遂げた事になる。
この地域は4年前の台風で大被害を受けており、同牧場も大きな打撃を受けている。本馬は復興作業の続いている翌年の誕生で、ようやく牧場の環境が整ってきた今年の愛馬の活躍は、復興に苦労を重ねた夫妻の努力の結果でもあった。
本馬は、11番人気ながら最後の直線を鋭く抜け出し1馬身以上の差をつけて強い勝ち方をしたが、松本さんにとっては、重賞史上最高配当となった驚きにも増す愛馬の快挙だったようだ。
「まさか勝つとは思っていませんでしたからね。もうビックリですよ。トップに抜け出した時はエッという感じで、ゴールした時は唖然とした気持ちでしたよ。すぐにお祝いの電話がかかってきて、これは大変だと電話を受けながら、馬を入れて飼い葉をやったりして、間もなくお祝いに駆けつけてくれた仲間と祝宴でしょ、女房とふたりで動き回っていました。結局、夜中の2時まで飲んでしまいましたけどね。」と松本さんは自身の重賞初優勝を実感したのは、朝になって、届けられたお祝いの花やお酒をあらためて見た時だったと言う。
苦労を共にしてきた由香さんも、「私もビックリしましたよ。この2日は、競馬ブックやギャロップに載っている、あの仔の写真を何度も見て喜んでいます。あの仔って、良い顔していますよね。」と殊勲の愛馬に笑顔を浮かべ嬉しそうだ。
本馬の母パシアン(母の父サクラユタカオー)は、肌に名馬コダマの血統が入り日高で永く引き継がれている牝系。同牧場の基礎牝系となっている。この牝系は堅実な活躍を見せる産駒が多く、近親にヤマトマリオン(昨年のフローラS)などの名が見られる。
本馬は5番仔になるが、「同期にダンスインザダークの仔がいて、その仔をセレクトセール(当時は当歳セールのみ)に出すために一生懸命になっていたので、本馬は置き去りになっていました。セールが終わったら、台風の後片付けがまだ山ほどもあり、結局は、本馬はまた置き去り状態。何しろ厩舎は膝まで水浸しになり、放牧地の牧柵も流さて、川のようになったからね。馬の居る場所を造る事から始まって、牧場を元に戻そうと動き回っていたから、充分に馬の面倒も見ることが出来なかった。台風の2年後、少し落ち着いた頃に1歳になった本馬を改めて見て良い馬だと気がついたんですよ。あの仔は災害の中で逞しく育ってくれましたよ。復旧に来たヘリコプターやトラックの騒音で物怖じしなくなったのも良かったのでしょうかね。」と、松本さんはおおらかに笑う。
しかし、災害時のこの牧場一帯はライフラインも途切れるなど、とても尋常な状態ではなかっただけに大変な苦労が忍ばれる。
今年は、この母に3月27日ゼンノロブロイの牡馬が誕生した。本馬の活躍で、既に馬主関係者から問い合わせも来ているという。
「この仔は日高のせり市に出しますよ。」と語る松本さん。本馬のNHKマイルCでの活躍に仲の良い松本夫妻の期待がかかる。
現在、牧場は2代目の松本信行さんが、奥さんの由香さんとふたりで5頭の繁殖牝馬を飼養している。先代の和夫さんの時代にグレートタイタン(阪神大賞典など)、ハッピールイス(中山大障害)を出したが、信行さん夫妻にとっては本馬が初めての重賞制覇を成し遂げた事になる。
この地域は4年前の台風で大被害を受けており、同牧場も大きな打撃を受けている。本馬は復興作業の続いている翌年の誕生で、ようやく牧場の環境が整ってきた今年の愛馬の活躍は、復興に苦労を重ねた夫妻の努力の結果でもあった。
本馬は、11番人気ながら最後の直線を鋭く抜け出し1馬身以上の差をつけて強い勝ち方をしたが、松本さんにとっては、重賞史上最高配当となった驚きにも増す愛馬の快挙だったようだ。
「まさか勝つとは思っていませんでしたからね。もうビックリですよ。トップに抜け出した時はエッという感じで、ゴールした時は唖然とした気持ちでしたよ。すぐにお祝いの電話がかかってきて、これは大変だと電話を受けながら、馬を入れて飼い葉をやったりして、間もなくお祝いに駆けつけてくれた仲間と祝宴でしょ、女房とふたりで動き回っていました。結局、夜中の2時まで飲んでしまいましたけどね。」と松本さんは自身の重賞初優勝を実感したのは、朝になって、届けられたお祝いの花やお酒をあらためて見た時だったと言う。
苦労を共にしてきた由香さんも、「私もビックリしましたよ。この2日は、競馬ブックやギャロップに載っている、あの仔の写真を何度も見て喜んでいます。あの仔って、良い顔していますよね。」と殊勲の愛馬に笑顔を浮かべ嬉しそうだ。
本馬の母パシアン(母の父サクラユタカオー)は、肌に名馬コダマの血統が入り日高で永く引き継がれている牝系。同牧場の基礎牝系となっている。この牝系は堅実な活躍を見せる産駒が多く、近親にヤマトマリオン(昨年のフローラS)などの名が見られる。
本馬は5番仔になるが、「同期にダンスインザダークの仔がいて、その仔をセレクトセール(当時は当歳セールのみ)に出すために一生懸命になっていたので、本馬は置き去りになっていました。セールが終わったら、台風の後片付けがまだ山ほどもあり、結局は、本馬はまた置き去り状態。何しろ厩舎は膝まで水浸しになり、放牧地の牧柵も流さて、川のようになったからね。馬の居る場所を造る事から始まって、牧場を元に戻そうと動き回っていたから、充分に馬の面倒も見ることが出来なかった。台風の2年後、少し落ち着いた頃に1歳になった本馬を改めて見て良い馬だと気がついたんですよ。あの仔は災害の中で逞しく育ってくれましたよ。復旧に来たヘリコプターやトラックの騒音で物怖じしなくなったのも良かったのでしょうかね。」と、松本さんはおおらかに笑う。
しかし、災害時のこの牧場一帯はライフラインも途切れるなど、とても尋常な状態ではなかっただけに大変な苦労が忍ばれる。
今年は、この母に3月27日ゼンノロブロイの牡馬が誕生した。本馬の活躍で、既に馬主関係者から問い合わせも来ているという。
「この仔は日高のせり市に出しますよ。」と語る松本さん。本馬のNHKマイルCでの活躍に仲の良い松本夫妻の期待がかかる。