重賞ウィナーレポート

2008年04月20日 皐月賞 Jpn1

2008年04月20日 中山競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:キャプテントゥーレ

プロフィール

生年月日
2005年04月05日 03歳
性別/毛色
牡/芦毛
戦績
国内:7戦3勝
総収得賞金
380,972,000円
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
森 秀行
騎手
川田 将雅
 クラシックは古くから種牡馬の選定レースとされてきた。そう考えると、父は無敗の皐月賞馬アグネスタキオンであり、母は牝馬重賞を沸かしただけでなく、フランスのG1モーリス・ド・ゲスト賞でも2着に入ったエアトゥーレ。この2頭の血を引くキャプテントゥーレが勝利したというのは、将来の種牡馬入りを考えた時にひどく当たり前の結果だったのかもしれない。

 「幼い頃から体中に筋肉を身にまとった非常に見栄えのする馬体をした馬でした。体高は低めで、調教でも地を這うような走りをしていましたが、スピード能力には素晴らしいものがありましたね」
 と社台ファーム事務局の長浜卓也さん。血統、また馬体と将来を嘱望されていたキャプテントゥーレではあったが、長浜さんにとって一つ以外だったことは、調教の動きからしても距離の短い条件からでもデビューができたにも関わらず、デビュー戦は流れが落ち着く芝1800Mを選んだことだという。

 「でも、森先生はこの馬の能力を早いうちから見抜き、そしてクラシック戦線での活躍を見込んでいたのでしょうね。そう思うと、頭が下がるばかりです」(長浜さん)

 デビュー戦となった2歳新馬戦こそ敗れたものの、続く2歳未勝利戦を勝利。続く野路菊賞では1番人気に支持されながら星を落としたが、重賞初挑戦となったデイリー杯2歳Sは優勝と、勝ちと負けを交互に繰り返していく。

 「勝ったレースだけでなく、負けたレースからも何かを掴んできたのでしょう。牧場にいた頃から学習能力の高い馬でしたが、実際の競馬からも勝つということが持っている意味を学んでくれていたのかもしれません」(長浜さん)

 勝ち負けを交互に繰り返していたキャプテントゥーレだったが、朝日杯FSの後の弥生賞でも破れ、初めて負けが続くこととなる。しかし、破れた2戦から再び学習することもあったのだろう。それが皐月賞での快走へと繋がっていった。

 ただ、残念なことは、このレースの後に左第3手根骨々折の骨折が判明。全治9ヶ月という重い診断が出て、年内は休養することが発表された。
 「ダービーでもどんなレースを見せてくれるのだろうか、と楽しみにしていただけにとても残念です。でも、キャプテントゥーレのことですから、この休養の中からでも何かを学び、そして復帰戦で証明してくれると信じています」(長浜さん)

 陣営は来年1月のAJC杯での復活を示唆に入れている。その時、更に強くなったキャプテントゥーレに会えることを今から楽しみにしたい。