重賞ウィナーレポート

2006年07月02日 ラジオNIKKEI賞 G3

2006年07月02日 福島競馬場 曇 重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:タマモサポート

プロフィール

生年月日
2003年03月09日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:8戦3勝
総収得賞金
191,260,000円
タマモクロス
母 (母父)
アンサーミー  by  ジョリーズヘイロー(USA)
馬主
タマモ (株)
生産者
対馬 正 (新冠)
調教師
藤岡 健一
騎手
津村 明秀
  • 対馬社長と長男の裕也さん
    対馬社長と長男の裕也さん
  • 母アンサーミー
    母アンサーミー
  • 半妹(父メジロライアン)の当歳
    半妹(父メジロライアン)の当歳
 新冠町若園の対馬正牧場は、新冠川中流の高台にあり、そこから眺める山や川の景色は他の所と違った雰囲気の美しさがある。
 同牧場は、昭和46年の創業で、対馬社長夫妻と長男の裕也さんの3人で12頭の繁殖牝馬を飼養しているが、本馬の初重賞制覇は、レットイットビー(92年朝日チャレンジカップ)以来14年ぶりの重賞制覇となり喜びは大きい。

 レースの日、対馬社長は、内祝いに呼ばれた友人の家での観戦となったというが、3コーナーで抜けて長い脚を使っての快勝にも「ゴールまでは安心出来ませんでしたよ。ゴールした時、友人たちも一緒に喜んでくれましたが、ほんとうに嬉しかった。未勝利戦に勝つことも難しい時に、重賞で勝ってくれたのですからね。これも馬主(タマモ株)さんや、先生(藤岡健一調教師)のお陰ですね。それに、うちの嫁さん(静子さん)や息子(裕也さん)が良く世話をして出してくれたからだと思いますよ。お祝いに行ったのに、この馬の優勝の祝い酒を御馳走になってしまいました。」と感謝する。
 その後、すぐに家族の元に帰り、近所の方と改めて祝勝会が開かれたのは、食通でお酒を好むといわれる対馬社長にとっては自然の流れだったようだ。

 本馬の幼駒時代の様子を伺うと「手こずらされましたね。離乳して、暫くしてから、放牧地で1頭だけになった時には、3段の牧柵を破って出てしまいました。直ぐに4段の牧柵にしましたが、お金もかけさせられましたよ。」と笑う。
 母親(アンサーミー)も普段は他の馬や人に対しては問題無いが、狭い所とか、押さえつけられるような時は暴れ、種付の時には放馬して種馬場に迷惑をかけたことがあったという。

 母アンサーミー(母の父ジョリーズへイロー)は、オーナーから預かっている繁殖馬。本馬は第1仔で、一歳の半弟(父スクワートルスクワート)と当歳の半妹(父メジロライアン)を持つ。裕也さんが母親と当歳を放牧地から連れて来てくれましたが、「この当歳も、しっかりとした(馬格のある)いい子でしょう。」と期待する。

 本馬は、まだ3歳で残されたクラシック・菊花賞への期待も膨らむが、対馬社長は「今回は、騎手(津村明秀)も上手く乗ってくれたし、先生の希望していた内枠も取れ、恵まれてハマッタというのも有るでしょう。でも父親(タマモクロス)の産駒は遅咲きが多いですからね。」と期待は大きそうだ。
 この秋、再び若園の高台で美酒を満喫できるかもしれない。