重賞ウィナーレポート

2005年03月20日 阪神大賞典 G2

2005年03月20日 阪神競馬場 曇 良 芝 3000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:マイソールサウンド

プロフィール

生年月日
1999年04月08日 06歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:32戦8勝
総収得賞金
370,098,000円
タマモクロス
母 (母父)
チアズスミレ  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
佐野 清
生産者
長田ファーム (門別)
調教師
西浦 勝一
騎手
本田 優
  • 当歳時のマイソールサウンド※写真はファンの方より牧場に贈られたものです。
    当歳時のマイソールサウンド※写真はファンの方より牧場に贈られたものです。
  • 当歳時のマイソールサウンドと母チアズスミレ※写真はファンの方より牧場に贈られたものです。
    当歳時のマイソールサウンドと母チアズスミレ※写真はファンの方より牧場に贈られたものです。
  • 当歳の半妹※写真はファンの方より牧場に贈られたものです。
    当歳の半妹※写真はファンの方より牧場に贈られたものです。
 復活を遂げた本馬の取材は、昨年の京都金杯、マイラーズC以来となるが、生産牧場は門別町清畠の長田ファーム。本馬は、思わぬ事故で亡くなられた先代の父長田幸雄氏が配合して、現社長の保雄氏が出産の世話をしたという、長田夫妻にとっては思い入れのある父の忘れ形見だ。距離3000mという新しい境地での本馬の快挙に夫妻は満面の笑みを見せる。

 当レースは、いつもどおり“ゲン”を担いで自宅のテレビで応援をした夫妻は「少しでも前で(着順が上で)ゴール出来たら良いと観ていたのですが、勝ってしまいましたね。本田騎手は、うまく前に出して良い展開をつくってくれました」(保雄社長)と陣営に感謝し、夫人は「最近はいつも良い位置まで来て、後続に抜かれるので、先頭に抜き出た時は“神様お願い”と祈り続けました」と嬉しそう。また、同日の阪神5Rサラ3歳戦では本馬の全弟マイハッピークロスが勝ち上がり喜びの重なる長田ファームだ。

 本馬の母チアズスミレ(母の父サンデーサイレンス)は、祖母グリーンスミレ(肌にノーザンダンサーが入る)から引き継がれる同牧場の代表血統後継馬。本馬は第1仔となるが、5歳半弟のホッコーロバリー(父ジェイドロバリー)は現役で中央1勝を上げており、4歳半弟のワンダータイトル(父コマンダーインチーフ)は地方で5勝、第4仔が前出のマイハッピークロスとなる。母チアズスミレは同牧場にとっては偉い孝行馬となっている。現在1歳の半妹(父タイキシャトル)は同牧場で放牧中だが、「大人しい仔で、(顔の白斑の)大流星は父タイキシャトルから、鼻梁の細白は(母の肌に入る)サンデーサイレンスから貰ったのでしょう。馬幅もあり楽しみな仔ですよ」(保雄社長)と期待されるが、初めての牝馬なので、何時の日か血統後継馬として牧場に戻ることを望んでいる様子だ。

 雪解けの進む牧場で、母と半妹は泥んこになっているという。今回、撮影して紹介出来ませんでしたが、女性なのでご了承ください。第53回阪神大賞典(GII)は、タマモクロス産駒のマイソールサウンド(牡6歳)が6番人気の低評価をくつがえす完勝劇を演じた。これで、足かけ4年、マイルから3千mの重賞を5勝した遅咲きのマイソールサウンド。春のGIどりに向けて視界は良好だ。