重賞ウィナーレポート

2020年12月19日 ターコイズS G3

2020年12月19日 中山競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スマイルカナ

プロフィール

生年月日
2017年03月22日 03歳
性別/毛色
牝/芦毛
戦績
国内:12戦5勝
総収得賞金
170,635,000円
ディープインパクト
母 (母父)
エーシンクールディ(USA)  by  Distorted Humor(USA)
馬主
岡田 繁幸
生産者
木田牧場 (三石)
調教師
高橋 祥泰
騎手
柴田 大知

 1年を締めくくる牝馬重賞「第6回ターコイズS(G3)」が12月19日、中山競馬場芝1,600mで行われ、柴田大知騎手騎乗の1番人気スマイルカナが、離れた2番手集団追走から、最後の直線で早めに先頭に立つと、そのまま後続の追撃を抑えて先頭でゴールを駆け抜けて、1月のフェアリーS(G3)に続く2つ目の重賞制覇。桜花賞(G1)3着の実力を見せた。

 

 スマイルカナのふるさとは、新ひだか町三石の木田牧場。創業は1954年とすでに半世紀以上の歴史を積み重ねている牧場で、その歴史の中で香港とフランスのG1競走に勝ったエイシンヒカリや、2018年の中山牝馬S(G3)に勝ったカワキタエンカなどを生産してきた牧場。現在は約20haの土地に繁殖牝馬が20数頭。木田さんのご家族に加え、パートなどの手を借りながら、丈夫で強い馬づくりを目指している。

 当日、仕事の合間にレースを観戦していたという木田圭介代表は「最後はヒヤヒヤしましたが、1月のフェアリーS(G3)に続く重賞勝利。こんなことは滅多にあることではないので、本当に嬉しいです」と笑顔を広げている。

 「脚質的にマークされるような立場が多く、惜しい競馬が続いてくれましたが、この秋は我慢することを覚えさせるような競馬が続いていました。陣営のおかげだと思います。感謝したいです」と頭を下げている。

 現在も400kg台の前半と、馬格に恵まれているとはいえないがそれでも健康で手がかからなかった馬だという。「馬主の方からお預かりした牝馬の仔ですから、預けていただいた馬主の方に感謝したい。私たちの牧場にいたのは1歳の4月までですが、当時のスマイルカナはおとなしく、丈夫で健康。普段は大人しく、扱いやすい馬だったそうだが、嫌なことがあったりしたときはわがままを言うタイプだったようです」と木田代表。「ようです」というのは木田代表が手入れをするときには、そんな横顔はほとんど見せなかったからだ。

 母のエーシンクールディは、エイシンヒカリの半姉。JRAでも重賞入着がある活躍牝馬だが、地方競馬では8つの重賞タイトルを獲得するなど活躍した。

 「スマイルカナのような仔を生んでくれるのですから、繁殖牝馬としても素晴らしいというほかないのですが。受胎すると自分の栄養も仔馬に分けてしまうような母親で、消耗が激しいタイプです。そういう意味でいえば、今年(2021年)生まれる予定のサトノダイヤモンドの仔は1年間、空胎で過ごしたあとの仔という意味でも楽しみですが、まずは無事に、健康な仔を生んでくれることを期待しますし、自分たちにできることはしっかりとしていきたい」と話している。

 「3歳秋くらいから体重も増えて、レース内容が大人になってきたような気がします。惜しい競馬もありますが、馬は一生懸命に頑張っていると思いますので、これからも応援していただければ嬉しいです」と期待している。