重賞ウィナーレポート

2020年10月24日 富士S G2

2020年10月24日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ヴァンドギャルド

プロフィール

生年月日
2016年02月20日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:13戦5勝
総収得賞金
152,865,000円
ディープインパクト
母 (母父)
スキア(FR)  by  Motivator(GB)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
藤原 英昭
騎手
福永 祐一
  • 日本を代表するブリーダーとして、幾多の名馬を輩出してきた
    日本を代表するブリーダーとして、幾多の名馬を輩出してきた
  • 広大な放牧地は手入れも行き届いている
    広大な放牧地は手入れも行き届いている

 2020年度の番組改編で、G2に昇格された富士S(G2)。G2ウイナーとして最初の覇者となったのが、社台ファームの生産馬であるヴァンドギャルドだった。

 父は昨年まで8年連続でリーディングサイアーとなり、今年も首位をひた走るディープインパクトであり、フランス産の母スキアも現役時はフィユドレール賞(G3)を優勝という良血馬。1歳時には社台レースホースの募集馬となり、総額8,000万円の評価をされていた。

 「安田記念(G1)の後はこちらで調整していました。G1を使ってきたこともあるのか、大事に管理してくれる藤原英昭厩舎から戻ってきた馬としては、疲労が感じられる状態でした」と話すのは社台ファームの東礼治郎場長。2歳9月のメイクデビューを勝利したヴァンドギャルドは、続く東京スポーツ杯2歳S(G3)以降、5戦に渡って重賞へと出走。3歳秋からは条件戦を使われながら、3連勝でオープン入りを果たすと、充分な間隔を取りながら、重賞への挑戦を続けていた。

 「まずは疲れを取ることを優先させ、復帰戦の時期は決めること無く、心身共に馬が弾んでくるのを待ってから、藤原厩舎にお返しすることにしました。パドックでの馬体、そしてレースでの動きなどを見ても、牧場で無理をさせなかったことが、功を奏したと思います」

 この後のマイルCS(G1)制覇を目指す有力馬たちがずらりと揃ったレースは、1000m通過が57秒4というハイペースで流れていく。その激流の中、中団に待機したヴァンドギャルドは、最後の直線で荒れた内側を避けて大外に進路を向ける。直線勝負となったレースは、上がり3ハロンでメンバー最速となる34秒6の脚を使ったヴァンドギャルドが2着のラウダシオンに1馬身1/4差を付けてゴール。これが重賞初制覇とは思えない程の快勝となった。

 「このレースが重賞初制覇になりましたが、芝マイル戦でのG1勝ち馬を抑えるなど、G2昇格の重みを感じさせる内容の濃い1戦だったと思います。管理をしていただいた藤原厩舎の皆さん、そして、勝利に導いてくれた福永騎手に、厚く御礼を申し上げたいです」

 次走はマイルCS(G1)への出走を予定。今の充実ぶりに加え、京都芝マイル実績も残しているだけに、惑星馬以上の結果も充分に期待できそうだ。