2020年09月27日 神戸新聞杯 G2
優勝馬:コントレイル
プロフィール
- 生年月日
- 2017年04月01日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/青鹿毛
- 戦績
- 国内:6戦6勝
- 総収得賞金
- 1,195,294,000円
- 母 (母父)
- ロードクロサイト(USA) by Unbridled's Song(USA)
- 馬主
- 前田 晋二
- 生産者
- 株式会社 ノースヒルズ (新冠)
- 調教師
- 矢作 芳人
- 騎手
- 福永 祐一
不敗のまま皐月賞(G1)、そしてダービー(G1)を制したコントレイルの秋初戦「神戸新聞杯(G2)」は9月27日、中京競馬場の2200mコースで行われ、単勝1.1倍という圧倒的人気に支持されたコントレイルが、中団待機から楽な手応えのまま抜け出してデビューからの連勝記録を「6」とした。
無観客競馬が続けられていることもあり、この日も大山ヒルズの事務所で、取材に訪れていたテレビクルー、スタッフとともにテレビ観戦をしていたという齋藤慎ゼネラルマネージャーは「レースの前は夏を境に力をつけた馬がいるのではないかとか、多頭数競馬の内枠でレースがしにくいのではないかとか、いろいろ考えていましたけれども、終わってみれば春当時と変わらぬ強いコントレイルだったと思います」とほっと胸を撫でおろしている。
無事に夏を越した2冠馬の「夏休み」を伺った。
ダービー(G1)を終えた後、それまでの4戦と同じように大山ヒルズへと“戻って”きたコントレイルに与えられた課題は「良い意味での現状維持」だったという。
「ダービー(G1)を終えたあとも、ほとんどダメージのない状態でした。ご褒美も兼ねて休ませたのは半月くらいです。そのあとは馬にストレスを与えないように、リラックスさせた状態で普通に運動をさせていました」。言葉にしてしまえば簡単だが、ちょっと想像すれば、容易なことではないことは理解できる。それができるのは人間が馬を理解し、馬が人間を信頼しているからこそ、だ。
プレッシャーがないはずはない。何しろ菊花賞(G1)のタイトルはノースヒルズグループにとってはまだ手にしていない数少ないタイトルで、今回はそれと同時に日本競馬史上3例目となる「不敗の三冠」がかかっている。しかし、人間が過度に重圧を感じれば、馬はそれを察知する。「現状維持」にはそんな意味も含まれていると思う。
テーマとして掲げたのは、これまでと同じように「トレセンに移動したら、すぐにでも追いきりをかけられるように体調管理と心肺機能の調整」。ひと夏を越したコントレイルの秋初戦は、ダービー(G1)と同じ460kgでの出走となったが、精神的な成長が伺えるレースだった。齋藤マネージャーも、そのことは口にしており、結果、総合的なパフォーマンスはさらに上がっているようにも見えた。
「休み明けではありましたが、気負うこともなく、春シーズンと比べて精神的な成長を感じさせるレースでもありました。菊花賞(G1)は、この馬にとって初めての在厩調整となりますが、とにかく無事にレースを迎えてほしい」と願っている。