2020年05月09日 京都新聞杯 G2
優勝馬:ディープボンド
プロフィール
- 生年月日
- 2017年02月18日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/青鹿毛
- 戦績
- 国内:6戦2勝
- 総収得賞金
- 758,448,000円
- 馬主
- 前田 晋二
- 生産者
- 村田牧場 (新冠)
- 調教師
- 大久保 龍志
- 騎手
- 和田 竜二
ダービー(G1)への重要なステップレース「第68回京都新聞杯(G2)」は、好位グループを見るような位置でレースを進めた4番人気のディープボンドが力強い末脚を繰り出して優勝。デビュー6戦目での重賞初勝利となった。
同馬は、北海道市場セレクションセール取引馬で、新冠町の村田牧場生産。村田牧場にとっては、1月の日経新春杯(G2)(優勝馬モズベッロ)に続いて今年2勝目となった。
村田牧場は昭和5年(1930年)創業。その長い歴史の中でローレルゲレイロ(JRA賞最優秀短距離馬)や南関東三冠牝馬チャームアスリープなどを送りだしている。現在は本場のほかに中期育成を担う分場と、繁殖分場を構えて繁殖牝馬は約20頭。広大な土地を十分に使った丈夫な馬づくりを心掛けている。
中期育成を手掛ける村田康彰さんは「自己条件戦で勝てず、格上挑戦で挑んだ皐月賞(G1)は10着。それでも重賞競走に挑戦するということは能力を高く評価してくれているのだなと嬉しかったですし、調教動画の動きなどは良く見えました」と、期待をもって応援していたそうだ。
ゴール前は手に汗握る接戦となったが、1番人気馬を見るような位置でレースを進めたディープボンドは、先に抜け出した2着馬をクビ差捉えて先頭ゴールイン。賞金を加算してダービー(G1)への出走権を確保した。
「母ゼフィランサスは、ローレルゲレイロの母ビッグテンビーの半妹という血統なのですが、並んだら強いのは、母系に流れる気の強さが表現されたのだと思います。父と、祖父を連想するような素晴らしい名前をオーナーからいただき、こうして同一重賞父仔制覇。本当に嬉しいです。仮にダービー(G1)へと駒を進めることができたら、ローレルゲレイロ以来になります」と声を弾ませた。
キズナとの配合は、牧場が大切にしている牝系をさらに伸ばしていきたいという思いから決めたそうだ。「ゼフィランサスも第1回函館競馬の初日にデビューしているように仕上がりの早さとスピードを持った馬でしたが、スピード馬にスピード馬を掛け合わせていると母系の活力が失われていくのではないかと思い、距離延長に対応できるような種牡馬を選びました」。
牧場時代の印象は「頼もしいくらいに気が強い馬でしたが、セレクションセールへと上場するために馴致を始めると、馬がどっしりと落ち着いてきたのです。賢い馬だと思いました」。
セール落札後は、ノースヒルズの清畠分場での中期育成を経て、鳥取県の大山ヒルズへ。デビュー6戦目で重賞ウイナーの仲間入りを果たしている。
「馬にとっては一生一度の大舞台。この馬らしい競馬を期待しています」と話してくれた。