2020年03月01日 中山記念 G2
優勝馬:ダノンキングリー
プロフィール
- 生年月日
- 2016年03月25日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:8戦5勝
- 総収得賞金
- 515,056,000円
- 母 (母父)
- マイグッドネス(USA) by Storm Cat(USA)
- 馬主
- (株) ダノックス
- 生産者
- 三嶋牧場 (浦河)
- 調教師
- 萩原 清
- 騎手
- 横山 典弘
今回で94回目という伝統の中山記念(G2)。近年では香港やドバイを目指す馬たちのステップレースとしても位置付けられており、毎年のようにG1級の馬が多数、顔を揃えるレースとして定着してきた。
今年も、出走頭数は9頭と少ないものの、昨年の最優秀4歳以上牡馬に選出されたウインブライトや最優秀短距離馬インディチャンプ、あるいはラッキーライラックやソウルスターリング、ペルシアンナイトなど国内外5頭のG1勝ち馬が激突する注目のレースとなった。
勝ったのは、浦河町の三嶋牧場生産で1番人気のダノンキングリー。まだG1タイトルには恵まれていないもののダービー(G1)2着、皐月賞(G1)3着。3歳時には毎日王冠(G2)も制しており、能力は多くの人が認めるところ。新型コロナウイルス拡散防止対策のため、JRA初の無観客で行われた競馬となったが、先行馬を見るような位置で競馬を進めると最後の直線では力強く抜け出し重賞3勝目。通算成績を8戦5勝2着1回3着1回としている。
その様子を、生まれ故郷である三嶋牧場野深分場の繁殖スタッフ玉置善隆さんは牧場のテレビで見ていたという。
「無観客競馬ってどんな感じ行われるのかも興味深かったです。歓声がない分、ジョッキーの声や鞭の音、馬が走る蹄の音などが聞こえてくるのかなとも思ったのですが、実際はレースに夢中でまったく気が付きませんでした」と照れたような笑顔を見せてくれた。
「前走のマイルチャンピオンシップ(G1)も最後まで差を詰めようと頑張った走りだったと思います。2番人気に応えることができませんでしたが、初めての京都遠征だったり、荒れたインコースを通らされたり、あるいは古馬相手のG1競走だったりしたことを考えれば、頑張ってくれたと思います」とふりかえり「今回も強い馬が相手でしたから最後まで安心することはできませんでしたが、本当によく頑張ってくれたと思います。G1馬が多数いる中で1番人気に推していただき、それに応えて強い競馬をしてくれましたね。よくやってくれたなとホッと安心して、その後に嬉しさがこみあげて来ました。4歳になりこれからまた充実してくれると思いますので期待される馬になってそれに応えてくれたら嬉しいです」とエールが送られた。
生産牧場にとって春は出産、そして種付のシーズン。「今は出産ラッシュでスタッフは多忙な時期がまだまだ続きますが、かわいい当歳を見ていると、ダノンキングリーに続く強い馬はどの仔かなと楽しみになります。母マイグッドネスはお産に向けて静かな時を過ごしています。1歳の父キングカメハメハも元気に成長していますし、2歳の父キングカメハメハも今年のデビューが待ち遠しいですね」と優しい顔になった。改めてダノンキングリーのことを伺うと「これで重賞3勝目、改めて凄い馬を管理していたんだなと思いました。これから更なる高みを目指して行ってくれることと思いますが、生産に携わった一人としては順調に、無事に、レースを迎えてほしいと思います」と話し、応援してくれるファンに対しては「いつもたくさんの声援をありがとうございます。これからも無事に走り、良い結果を出せるように応援していただけたらありがたいです。三嶋牧場の馬たちをどうぞよろしくお願いいたします」という言葉を預かった。