2019年12月07日 中日新聞杯 G3
優勝馬:サトノガーネット
プロフィール
- 生年月日
- 2015年01月28日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/青鹿毛
- 戦績
- 国内:16戦5勝
- 総収得賞金
- 126,871,000円
- 母 (母父)
- ビートリックスキッド(FR) by Victory Note(USA)
- 馬主
- (株) サトミホースカンパニー
- 生産者
- (有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
- 調教師
- 矢作 芳人
- 騎手
- 坂井 瑠星
ハンデ戦らしく、年齢は3歳から8歳までとキャリアも違えば、全16頭の出走馬に3頭の牝馬も出走してきた今年の中日新聞杯(G3)。ゴール前の混戦を抜け出したのは、5度目の重賞挑戦で初めてのタイトルを掴んだ、8番人気のサトノガーネットだった。
生産牧場は社台コーポレーション白老ファーム。今年は同じ中京競馬場で行われた愛知杯(G3)をワンブレスアウェイが勝利しており、11月に行われた京都ジャンプS(JG3)もディライトフルが勝利。今年の中央重賞制覇はこれで3勝目となった。
「今年に入ってから着実に力を付けていましたし、人気こそありませんでしたが、ハンデ戦ということでひょっとしたら…と期待をしていました」と話すのは、社台コーポレーション白老ファームで長きに渡って、生産の現場を見てきた石垣節雄氏。サトノガーネットの母である、ビートリックスキッドの仔にも数多く接してきたが、仔出しやその後の競走成績などからしても、母系が強く出ていたと話す。
「これまでは目立った仔こそ出てませんでしたが、期待をしていた繁殖牝馬ですし、いつか大物を出してくれるのではとの期待はありました。サトノガーネットも母系の影響もあるのか、マイルを中心としたディープインパクト産駒の中でもスタミナ色が強く出ていたのでしょう」
実際にサトノガーネットはデビュー戦で芝2000mを使われると、その後も芝中距離でのローテーションが組まれていき、今年の三田特別では芝2400mの条件でも勝利を収めている。次走の五稜郭Sでも勝利をあげると、その後はクイーンS(G3)、府中牝馬S(G2)、エリサベス女王杯(G1)と牝馬重賞に立て続けに出走し、掲示板圏内にこそ入れなかったが善戦を続けていた。
最軽量は50㎏、最重量でも55㎏と、それほどハンデ差は広がらなかったこの中日新聞杯(G3)において、サトノガーネットに課せられたハンデは53㎏。しかしながら、今年に入ってからのレースでは最も軽い斤量であり、それが勝利に繋がったのではと石垣氏は話す。
「僅差の結果ともなりましたが、それでも先に抜け出した馬を交わせたのは、やはり53㎏という斤量が最後の切れに現れたと思います。この勝利で今後のローテーションも楽になるでしょうし、そして来年以降の活躍も楽しみになりました」
石垣氏はサトノガーネットに最も適したレースは、古馬の牝馬重賞としては最長の芝2200mで行われるエリザベス女王杯(G1)だと話す。今年は勝ち馬から0秒8差の9着に敗れてはいるが、重賞馬として更なる成長も見込める来年は、その着順を上回るどころか、勝ち負けのレースを見せているのかもしれない。
重賞馬の母となったビートリックスキッドだが、今年の春にジャスタウェイを父に持つ牡馬(ビートリックスキッドの19)を出産している。
「これまでの母の仔の中でもこれは!と思える馬です。サトノガーネットの活躍もあって血統的な評価も上がりましたし、姉に続くような活躍を見せて欲しいです」と石垣氏は期待を寄せていた。