2026年09月06日 紫苑S G2
優勝馬:マスターソアラ
プロフィール
- 生年月日
- 2023年04月20日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 65,970,000円
- 馬主
- (株) インゼルレーシング
- 生産者
- (有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
- 調教師
- 蛯名 正義
- 騎手
- 大野 拓弥
長期休養を挟んでではあるものの、キャリア3戦目での紫苑S(G2)制覇は、レース史上最少となる快挙。混迷を深めている秋華賞(G1)戦線に、颯爽と名乗りをあげたのがマスターソアラである。
「レースは事務所で見ていましたが、一緒にいたスタッフと喜びを分かち合うことができました」と話すのは、白老ファームYearlingの市林晃厩舎長。マスターソアラが市林晃厩舎長の元に来たのは離乳後となる。
「母の仔を何頭か管理させてもらいましたが、共通するのは1歳の春先を過ぎてから馬がグングンと良くなるところです。マスターソアラはその中でもこちらに来た頃からしっかりとしており、馬体も日に日に大きくしていきました」
市林晃厩舎長がマスターソアラの可能性を感じ取ったのは、放牧地での動きだったという。
「迫力のある末脚というのか、走り出してからのトップスピードには目を見張るものがありました。個人的にもシスキンの産駒には注目していましたし、気性の前向きさも競走馬向きだと思っていました」
前向きな気性は母のマスターワーク譲りであった。2歳11月の新馬戦を勝利して、次の年のクイーンC(G3)で4着に敗れると、陣営は脚元をしっかりさせるべく調整へと入る。その際にはテンションの高くなりがちな、気性も考慮された調教が行われた。
「新馬戦の勝ち方も良かっただけに、クイーンC(G3)は期待をしていましたが、結果的にこの後に時間をかけて調整してもらえたことが、マスターソアラにとっては良かったのだと思います。蛯名先生や厩舎の皆さん、そして騎乗育成や調整で関わっていただいたスタッフの皆さんなど、皆さんのおかげで今の活躍があるのだと改めて思いました」
当初は札幌開催で復帰させるプランもあったというが、より万全な状態で臨ませるべく、蛯名調教師は紫苑S(G2)を復帰の舞台に定める。
デビュー3戦目ながら、2度目の重賞挑戦に加えて、レース当日の中山競馬場は雨が降りしきり、馬場も重馬場まで悪化していた。そこにデビュー戦、クイーンC(G3)と、これまで戦ってきた芝のマイルからの距離延長と、マスターソアラを取り巻く環境は過酷にも思えた。
しかし、その心配は皆無とばかりに、マスターソアラは道中ではインコースで脚を溜めていくと、折り合いの不安も見せることなく、最後の直線を迎えていく。
「脚元に負担がかからなければいいとは思っていましたが、母父がダイワメジャーだったので、力のいる馬場もこなせるのではという期待がありました。いいポジションでレースをしていただけに、直線に入ってからは、スタッフと共にテレビに向かって声援を送りました」
その声援が後押しとなったかのような、初重賞勝ちとなったが、実は白老ファーム生産馬にとっても、これが今年に入ってから中央では初めての重賞勝利となった。
「惜しいレースが続いていただけに、喜びもひとしおでした。ほんの僅かな差で負けたレースの後には、スタッフとあの差を逆転するために、牧場でできることはないかと話し合ったこともあります」
次走はこの勝利で優先出走権を掴んだ秋華賞(G1)。春のクラシックを見送る形とはなったが、ここで牝馬三冠レースの最後の一1冠の挑戦権を手にした。
「同じ3歳世代ではダート三冠で活躍してくれているロックターミガンも、自分たちの厩舎が管理をしてきた馬となります。新冠橋本牧場さんの生産馬ではありますが、パントルナイーフも離乳後にこちらで管理をさせていただきました。3頭共にそれぞれの舞台で活躍を見せてくれているのは嬉しいです」
春クラシックの実績馬に加えて、マスターソアラのような上がり馬も参戦するなど、混迷の度合いを深めつつある秋華賞(G1)であるが、レースキャリアからしても、本番に向けて更なる上積みが見込めるのは間違いない。
「更に強いメンバーでのレースとなりますが、マスターソアラも更に成長した姿でレースに臨んでくれるはずです」とエールを送る市林晃厩舎長。4戦目での秋華賞(G1)制覇となれば、これまでのキャリア最小(キャリア5戦目が4頭)を更新する。マスターワークには是非とも記録を更新して、日本競馬史にその名を刻んでもらいたい。
















