重賞ウィナーレポート

2026年07月16日 ノースクイーンC(GDJ)

2026年07月16日 門別競馬場 晴 重 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:チャチャハツゴウ

プロフィール

生年月日
2022年02月15日 04歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:18戦3勝
総収得賞金
21,980,000円
父
パイロ(USA)
母 (母父)
ビップチャチャチャ  by  ディープブリランテ
馬主
程田 真司
生産者
モリナガファーム (門別)
調教師
林 隆之
騎手
石川 倭
  • チャチャハツゴウの母ビップチャチャチャ
    チャチャハツゴウの母ビップチャチャチャ
  • ビップチャチャチャはルヴァンスレーヴの仔を受胎中
    ビップチャチャチャはルヴァンスレーヴの仔を受胎中
  • チャチャハツゴウの半弟(牡当歳、父カフェファラオ)
    チャチャハツゴウの半弟(牡当歳、父カフェファラオ)
  • 人懐こい性格の半弟
    人懐こい性格の半弟
  • 真ん中にメロディー大橋が架かっているモリナガファーム分場の放牧地
    真ん中にメロディー大橋が架かっているモリナガファーム分場の放牧地
  • 判官館の山と太平洋を望むロケーションの分場放牧地
    判官館の山と太平洋を望むロケーションの分場放牧地
  • モリナガファーム分場の厩舎
    モリナガファーム分場の厩舎
  • 国道235号線からも見えるモリナガファーム分場の看板と厩舎
    国道235号線からも見えるモリナガファーム分場の看板と厩舎

 『グランダム・ジャパン(GDJ)2026』古馬秋シーズンの3戦目は、門別競馬場の1,800mコースを舞台とした「ノースクイーンC」。大井と川崎からそれぞれ1頭の馬が遠征して9頭での女王決定戦となったが、勝利したのは5番人気だった川崎からの遠征馬チャチャハツゴウ(牝4)。大外枠からスタートしてハナを取り切ると、最後の直線では1番人気だった地元馬ゼロアワー(牝4)の猛追を半馬身差で振り切っての逃げ切り勝ち。デビューから18戦目にして、うれしい重賞初制覇を果たした。

 チャチャハツゴウの生まれ故郷は、日高町のモリナガファーム。現在は森永賢治さんご夫婦と従業員4名で、18頭の繁殖牝馬を管理している。過去には1980年の新潟記念を制したナカミサファイヤや、1987年のクイーンカップ(G3)に優勝したナカミジュリアン、そして“平成の走る将軍”として南関東の重賞を5勝し、1993年のオールカマー(G3)でツインターボの2着したハシルショウグンなどを輩出。また現役馬では、今春のGDJ3歳シーズン・東海クイーンC(名古屋)で2着したゴーゴーツヨシ(牝3・兵庫)などを送り出している。管理の行き届いた綺麗な牧場で、全体がブラウンで統一されているのが印象的だ。また新冠町にある分場は、放牧地の真ん中にメロディー大橋が架かっている。放牧地に向かっていく道路からはメロディー大橋と判官館の山、そして太平洋の海と新冠川が見えるという最高のロケーションの中で馬たちがのびのびと草を食んでおり、橋を歩く人たちが放牧地にいる馬を見下ろすシーンも。「こんな放牧地は他に無いよ」と代表の森永賢治さんは笑い、牧場の隅々まで案内してくれた。

 「ノースクイーンCは現地で観ていて、思わず叫んでしまいました(笑)」と笑顔で話すのは奥様の裕子さん。「川崎から門別まで遠征してくるのはなかなか無い機会ですし、せっかくなら現地で応援しようと思って。『掲示板に載ってくれたらいいなぁ』という軽い気持ちで、すごく久しぶりに競馬場へ行きました。最後の直線では後続馬の勢いがあったので、きっと差されちゃうだろうなと思い、道が混む前に帰ろうかと歩き出していたんです。すると『チャチャハツゴウが粘っている』と実況が聞こえてきて、急いで画面を見たらもうゴール目前。思わず『そのままー!』と大きな声で叫んでしまいました(笑)。周りにいたお客さんや警備員さんは驚いていたと思いますが、周りの目なんて気にしていられないくらい無我夢中でした。まさか勝つとは思っていなかったので、驚きと喜びでいっぱいでした」と、その日のことをうれしそうに話す裕子さん。その時の光景が目に浮かんでくるようだった。

 チャチャハツゴウの祖母レイズユアグラスは現役時代に地方競馬で2勝を挙げ、引退後は縁あってモリナガファームで繁殖として繋養されることになった。「どちらかというとあまりパッとしない地味な血統かなと思っていたのですが、今となっては我が家の大黒柱のような牝系になっています」と話す裕子さん。その言葉通り、レイズユアグラスは生涯13頭を出産し、現在はその仔や孫たちがモリナガファームの繁殖牝馬として牧場を支えている。チャチャハツゴウの母ビップチャチャチャもその1頭で、「レイズユアグラスの仔は臆病な仔が多かったのですが、その中でもビップチャチャチャは割と度胸がありましたね。性格がすごく穏やかで、産まれてくる仔たちもみんなおとなしくておっとりした仔ばかりです」と教えてくれた。チャチャハツゴウも当歳の頃から手がかからず、とても扱いやすい馬だったと言う。今年産まれたチャチャハツゴウの半弟(父カフェファラオ)もとても人懐こい性格で、当歳親仔が居る放牧地に案内されると1番最初に近寄ってきた。母のビップチャチャチャはルヴァンスレーヴの仔を受胎中で、来年出産予定だ。

 チャチャハツゴウの配合については、「本当は違う種馬を付けたかったですけど、予約が取れなくて。そこでダート系で注目していたパイロを付けました。良い選択だったのかもね」と森永賢治さんは目を細めて話す。

 「もちろんこの先も頑張って走ってほしいですが、まずは何よりも無事に競走馬生活を送ってもらいたいという気持ちが強いです。いずれは牧場に戻ってきてくれるとうれしいですし、大切な血脈を残すことができれば良いなと思います」と期待を込めて話す森永賢治さんご夫婦。モリナガファームの大黒柱として大切に紡がれているレイズユアグラスの血脈が、今後さらに広がっていくのを楽しみにしたい。