重賞ウィナーレポート

2026年04月26日 佐賀ヴィーナスC Jpn3

2026年04月26日 佐賀競馬場 雨 不良 ダ 1750m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サノノエスポ

プロフィール

生年月日
2020年04月08日 06歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:31戦5勝
総収得賞金
72,683,000円
エスポワールシチー
母 (母父)
シックファイター  by  ヘクタープロテクター(USA)
馬主
(株) ファーストビジョン
生産者
豊洋牧場 (門別)
調教師
目迫 大輔
騎手
塚本 征吾
  • 豊洋牧場に里帰りして繁殖生活を送るサノノエスポの半姉シックセーラー(父ゴールドシップ)
    豊洋牧場に里帰りして繁殖生活を送るサノノエスポの半姉シックセーラー(父ゴールドシップ)
  • 今春産まれたシックセーラー産駒(牡当歳、父シャープアステカ)
    今春産まれたシックセーラー産駒(牡当歳、父シャープアステカ)
  • 豊洋牧場大富支場で元気に育つシックセーラー産駒(牝1歳、父シャープアステカ)
    豊洋牧場大富支場で元気に育つシックセーラー産駒(牝1歳、父シャープアステカ)
  • 豊洋牧場本場の放牧地
    豊洋牧場本場の放牧地
  • 豊洋牧場本場の厩舎
    豊洋牧場本場の厩舎
  • 豊洋牧場本場の看板
    豊洋牧場本場の看板

 『グランダム・ジャパン(GDJ)2026』古馬春シーズンの第6戦「佐賀ヴィーナスC(佐賀)」は、高知からの遠征馬サノノエスポが優勝。道中は地元馬ソイジャガーと並ぶように先行してレースを引っ張り、直線入口で抜け出して先頭に。ゴール前で猛追してきたヴィーリヤ(兵庫)をクビ差抑え込み、デビューから31戦目、6歳にしてうれしい初重賞勝利を飾った。

 サノノエスポの生まれ故郷は、日高町の豊洋牧場。1980年の有馬記念優勝馬ホウヨウボーイの生産牧場として名を馳せた名門で、このGDJシリーズでは2019年のエーデルワイス賞(Jpn3)をコーラルツッキーが優勝。また今年の3歳シーズン・のじぎく賞をプリンセスデイジーが制するなど、コンスタントに活躍馬を送り出している。

 「近年、なぜか牝馬がよく走るんですよね」と笑うのは、豊洋牧場の古川英明さん。「サノノエスポの佐賀ヴィーナスCは自宅で見ていました。ゴール前で鋭く伸びてきた馬がいたので『残してくれ!』と思わず声が出ましたね(笑)。ようやく重賞を勝ってくれて、本当にうれしかったです」とゴールの瞬間を思いだす。

 サノノエスポの母シックファイターは、2003年のNHKマイルC(G1)優勝馬ウインクリューガーの半妹にあたる。同馬がG1制覇を遂げた翌年のセレクションセールで、古川さんの叔父が落札。競走馬としては2戦未勝利と結果を残せなかったが、その良血を買われて4歳で早々に繁殖入りした。「活躍馬がたくさん出ている血統なので、繁殖牝馬として期待が高かったです」と古川さんが言うように、その牝系は煌びやかだ。シックファイターの母インヴァイトはウインドインハーヘアの半姉で、近親にはディープインパクトの名前もある。3代母には英1000ギニー(G1)と仏オークス(G1)を制した名牝ハイクレアがいて、全世界に枝葉が広がる優秀な一族だ。「シックファイターの仔は気が強くてやんちゃな馬が多いのですが、サノノエスポは比較的おとなしい方でした。目立つ馬ではなかったですが、大きな怪我や病気もせず順調に育ってくれました」と牧場で過ごした時期を振り返る。

 2歳7月にJRAデビューしたサノノエスポは一貫してダート中距離を使われ、2歳時に1勝、3歳時に1勝、4歳時に1勝。ゆっくりとだが確実にクラスを上げていった。しかし3勝クラスの壁に当たって惨敗を繰り返すようになり、5歳秋に高知競馬へ移籍。6歳になるとGDJシリーズに照準をあわせ、地元のレジーナディンヴェルノ賞で2着と好走。名古屋へ遠征した若草賞土古記念は4着に敗れたが、今回の佐賀ヴィーナスC優勝で15ポイントを獲得。最終的にGDJ古馬春シーズンは総合第2位という結果に終わった。

 「これからも無事に競走生活を送り、元気に牧場へ帰ってきてくれることを願っています」と話す古川さん。牧場にはシックファイターの後継ぎとして8番仔のシックセーラー(父ゴールドシップ)が里帰りし、昨年はシャープアステカの牝馬、今年はシャープアステカの牡馬を出産。現2歳の牡馬(父サングレーザー)はサノノレーザーと命名され、ホッカイドウ競馬でまもなくデビュー予定だという。サノノエスポも近い将来、その優秀な血を次代へつなぐ大役を担うことになる。大きな勲章を持って里帰りすることができるか、GDJ古馬秋シーズンにも注目したい。