重賞ウィナーレポート

2026年05月09日 京都新聞杯 G2

2026年05月09日 京都競馬場 晴 良 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:コンジェスタス

プロフィール

生年月日
2023年01月27日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:3戦3勝
総収得賞金
70,834,000円
コントレイル
母 (母父)
キラモサ(NZ)  by  Alamosa(NZ)
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
高野 友和
騎手
西村 淳也

 デビューからの3連勝で京都新聞杯(G2)を優勝。この3歳世代が初年度となるコントレイル産駒でもあり、まさにクラシック戦線に現れた新星とも言えるコンジェスタスであるが、その競走馬としての歩みは、決して順風満帆ではなかった。

 「1歳の8月に育成厩舎に入場していますが、クラブでも人気を集めていたほどの馬格の良さに加えて、馴致で跨った時から背中の良さと、柔軟さを感じられました」と話すノーザンファーム空港の藤波明厩舎長も、当初は高い評価を送っていた。

 「本格的な調教を始めてからは、蹄の不安が出てくるようになり、思うように調教メニューを消化できなくなりました」

 一般公開されているシルクホースクラブのホームページにも、その時のコンジェスタスの脚元の症状が詳しく書かれているのだが、『2月には蹄を痛めると、3月上旬には両トモの蹄叉腐爛に加え、左前に跛行を発症。そして5月下旬には左トモ飛節の腫れ―』との表記がある。

 「思うような調教ができなくなっていたことで、馬体のバランスが崩れた時期もありました。右前以外をバーシューズで保護したことで、ようやく通常に近い調教ができるようになったほどです」

 調教を進めていく中で、その回復に時計こそ出せる様にはなったものの、大きな馬体を生かしたダイナミックな走行フォームは影をひそめるようになっていた。

 「蹄が痛い状態で運動してきた際に、コンジェスタス自身が本能的に痛みに対する不安も生まれてきたために、走りがコンパクトになっていたのでしょう。他の馬たちと比較すると、乗り込み量が足りない分の基礎体力も付き切っていなかっただけに、その2つに気を使いながら、調教を行ってきました」

 色々な面でポテンシャルの高さを発揮できるようになったコンジェスタスであるが、それでも、馴致で跨った際の動きには至ってない藤波明厩舎長は感じていた。そこで、脚元が大丈夫であると確認した上で、これまでに経験したことの無いような、速い時計での追い切りを遂行する。

 「そのあとから、身体の使い方がかなり良くなっただけでなく、馬体にも競走馬らしいフィット感が出てきました。9月末には高野厩舎へと送れていますが、その前に管理をしてくれていた、ノーザンファームしがらきのスタッフからも、「乗りやすい馬」との評価を得ていたのは、こちらでも長所だと感じていただけに嬉しかったですね」

 年内最後の新馬戦で勝利をあげたコンジェスタスは、年明け3月の1勝クラスで2勝目をあげる。

 「初勝利については、年内にレースに出られたところか、勝てて良かったなと思えたのと、2戦目の勝利はジョッキーが上手く乗ってくれたとの印象があっただけに、京都新聞杯(G2)が試金石になるだろうと感じていました」

 その京都新聞杯(G2)では6番人気の評価だったにも関わらず、直線では目の覚めるような末脚を使っての勝利。勝ち時計はレースレコードであり、デビューから3戦3勝でのダービー出走という離れ業をやってのけた。

 「レースの後にノーザンファームしがらきの厩舎長とも話したのですが、デビューからレースを使うごとに、物凄く馬しっかりしたそうです。それでいながら、まだまだ成長の余地を残しているということでもあり、日本ダービー(G1)を含めて、これからの活躍が更に楽しみになりました」

 デビューから4戦目での日本ダービー(G1)制覇となれば、2021年のシャフリヤールに続く史上第2位タイの快挙。また、デビューから無敗での日本ダービー(G1)制覇は父コントレイル、そして父ディープインパクトと並ぶ、史上12頭目の達成となる。

 「厩舎長となってからは、まずは2歳G1を勝つのを目標としてきましたし、その後は3歳馬の頂点である日本ダービー(G1)に勝つ馬を送り出すのを目標としてきました。折り合い面だけでなく、体力面の不安も無いだけに、東京芝2,400mはこの馬に適した条件だと思える上に、雄大な馬格からしても、馬群を割ってこられる走りができると思います」

 と藤波明厩舎長はコンジェスタスの好走に期待を寄せる。コンジェスタスと共に、幾多の困難を乗り越えてきたからこその最上の喜びとなるのが、日本ダービー(G1)制覇となるのかもしれない。