重賞ウィナーレポート

2026年04月19日 皐月賞 G1

2026年04月19日 中山競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ロブチェン

プロフィール

生年月日
2023年04月09日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:4戦3勝
総収得賞金
313,216,000円
ワールドプレミア
母 (母父)
ソングライティング(USA)  by  Giant's Causeway(USA)
馬主
フォレストレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
杉山 晴紀
騎手
松山 弘平
  • 厩舎の中にはホープフルS(G1)の写真パネルも飾られていた
    厩舎の中にはホープフルS(G1)の写真パネルも飾られていた
  • 厩舎の位置を知らせる看板
    厩舎の位置を知らせる看板

 ノーザンファーム早来の加我烈士厩舎長にとって、育成を手掛けた最初の世代となるロブチェンは、昨年のホープフルS(G1)を優勝。厩舎長としての初重賞制覇と初G1制覇を一気に叶えることとなった。

 ロブチェンは3歳初戦となる共同通信杯(G3)こそ3着に敗れたものの、ホープフルS(G1)と同条件となる皐月賞(G1)では1番人気の支持を集める。

 「共同通信杯(G3)はスタートが良すぎたばかりに、他の馬からマークされただけでなく、溜めを作れないレースともなりましたが、その経験は皐月賞(G1)で生かされるとも思っていました」と話すのは加我烈士厩舎長。ホープフルS(G1)は中団で脚を溜めての差し切り勝ちを決めていただけに、皐月賞(G1)でも同じようなレースを見せるのではと思っていたというが、ゲートが開くと、他の17頭を差し置いて、レースの主導権を握っていったのはロブチェンだった。

 「パドックを見ていても、前走より状態が良くなっていたのは明らかでした。ゆったりとした歩様からも、オンとオフの切り替えができる馬だと思えただけに、能力が発揮できる状態だと思っていました。ただ、ゲートが開いてから、まさか先手を奪って、そのまま逃げるとは思ってはいませんでした」

 ロブチェンは2歳11月のメイクデビュー京都(芝2,000m)では、逃げ切りを決めている。その時は重馬場もあって、勝ち時計は2分4秒5と遅くなったが、皐月賞(G1)の前半1,000mのラップは58秒9とよどみのない流れとなっていく。

 ただ、後半のラップは更に速くなっていた。ハロンごとのラップは全て11秒台となっており、結果として後半1,000mのラップは57秒6という加速ラップになっていた。

 「レースを見ていても心臓に悪かったです(笑)。ただ、そのラップを改めて見ると、よっぽどスタミナと心肺機能が高く無ければできない競馬だと思いました」

 逃げたロブチェンの後ろには、後続には共同通信杯(G3)で先着を許したリアライズシリウスがいただけでなく、京成杯(G3)を好時計で勝利したグリーンエナジーといった末脚勝負にかける馬たちが、虎視眈々と逆転を狙う。

 直線で並びかけたのは、このハイペースに食らいついていたリアライズシリウス。だが、そこで更にギアを上げた方のように、ロブチェンのスピードは衰えるどころか、もう一延びしてリアライズシリウスの追撃を振り切ってみせた。

 レース後にはその強さを称えて歓声を送るファンだけでなく、掲示板に表示された「レコード」の文字に気付いて、どよめくファンの声も聞かれた。「最も速い馬が勝つ」と言われている皐月賞(G1)において、まさにロブチェンは最も速い走りで、皐月賞馬となった。

 「結果的にはこの日の中山コースが前が止まらない馬場状態であり、それを見越した競馬をしてくれた、松山弘平騎手の好判断だったと思います」

 2023年のミックスセール当歳セッションの取引馬であるロブチェンだが、ホープフルS(G1)を制してセール初のG1馬となっただけでなく、クラシック優勝も第一号となっている。

 「ロブチェンの活躍によって、ミックスセールやその出身馬が、更に注目を集めてくれれば嬉しいですし、父のワールドプレミアも育成スタッフだった頃に騎乗していた馬だけに、この勝利で種牡馬としての価値が更に高まってくれたらいいですね」

 次走は二冠をかけて日本ダービー(G1)に出走するロブチェン。初めての距離に挑むロブチェンについて加我烈士厩舎長は、「ホープフルS(G1)を勝った時にも話したように、デビュー前から菊花賞(G1)向きの馬だと思ってきたので、距離に不安は感じていません。レコードを出した反動はあるかと思いますが、しっかりと疲れを取って、生涯最高の状態でレースに出て来てくれることを願っています」と二冠制覇への期待を語る。そう話した後に、「厩舎長となった初年度に、これほどの馬に関われたことに際して、関係者の皆さんには感謝しかありません。それだけにここまできたのなら、ロブチェンには次も頑張ってほしいです」とエールを送った。

 皐月賞(G1)とは違い、日本ダービー(G1)は運の強い馬が勝つレースとされている。日本ダービー(G1)当日は皐月賞(G1)優勝を中山競馬場で見届けた騎乗スタッフと共に、東京競馬場に応援に行くと話す加我烈士厩舎長。そのスタッフからの勝ち運と、そして加我烈士厩舎長からの声援を力に変えて、ロブチェンは二冠制覇へとひた走る。