重賞ウィナーレポート

2026年03月15日 スプリングS G2

2026年03月15日 中山競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アウダーシア

プロフィール

生年月日
2023年02月03日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:4戦2勝
総収得賞金
66,220,000円
キズナ
母 (母父)
リリーノーブル  by  ルーラーシップ
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
手塚 貴久
騎手
津村 明秀

 育成馬の中でも、自ら主に手綱を取ってきた育成馬の勝利は、騎乗スタッフにとって、また格別なものとなる。

 今年のスプリングS(G2)で、2002年にタニノギムレットが記録した1分46秒9のレースレコードを上回るタイムで優勝を果たしたアウダーシア。その能力はまさにG1級とも言えるが、ノーザンファーム早来での育成時は気性面の難しさをのぞかせていたこともあり、ノーザンファーム早来の八木飛雄伊厩舎長補佐が主に調教で跨ってきた。

 「跨った頃からポテンシャルの高さを感じさせており、仕掛けた時の反応の良さからも、切れる脚を使える印象はありました。ただ、カリカリした気性をしていたので、その点を修正しながら騎乗を行ってきました」(八木飛雄伊厩舎長補佐)

 2歳時には6月のメイクデビュー東京でデビュー戦を迎えるも、このレースで2着に敗れると、ノーザンファーム天栄での調整中に左トモの第一趾骨を骨折が判明。幸いなことに軽度の症状であったが、乗り運動を再開するには時間を要することともなる。

 「デビュー時期こそ早くなりましたが、身が入ってくるまでは時間がかかるとも思っていました。この時期にノーザンファーム天栄で、心身ともにじっくりと成長させてもらえたことが、現在の活躍に繋がっていると思います」

 中間の様子については、八木飛雄伊厩舎長補佐の元にも報告が入っていたが、その知らせは順調に来ていることや、成長が感じられるといった、ポジティブな内容ばかりだった。

 復帰戦は11月の2歳未勝利戦となるも、そのレースでは2着に入着。その後、十分な間隔を取って臨んだ、3歳2月の3歳未勝利戦で初勝利をあげる。

 重賞初挑戦となったスプリングS(G2)では、8番人気での評価でしかなかったものの、これが初騎乗となった津村明秀騎手は、思い切った後方待機策を取っていく。徐々にポジションを上げていくと、直線では大外に進路を取り、そこから直線一気の末脚で一気に先頭まで突き抜けた。

 「初重賞挑戦とはなりましたが、この馬のポテンシャルならば、いいところはあるのではと思っていました。重賞勝利もさることながら、末脚もしっかりと使ってくれたように、今後に繋がるレースとなったのも嬉しかったです」

 アウダーシアの母となるのは、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)とオークス(G1)で2着となったリリーノーブルとなる。リリーノーブルは1番仔となるデンクマールが新馬戦、ひいらぎ賞と連勝をあげただけでなく、アウダーシアも重賞馬となるなど、繁殖牝馬としても優れた産駒成績を残していたが、4番仔となるリリーノーブルの2025(牡、父コントレイル)を出産した後、2025年の6月28日に亡くなっている。

 「次走は日本ダービー(G1)を予定していますが、母の活躍からするとこなせない距離では無いと思っています。また、ノーザンファーム天栄や、手塚貴久先生、そして厩舎の皆さんのおかげで、気性面の成長も見られるだけに、どんなレースを見せてくれるか楽しみです」

 それまでのレコードホルダーだったタニノギムレットは、その年の日本ダービー(G1)を制している。ダービー馬を上回るスピードを証明したアウダーシアならば、皐月賞(G1)組を一蹴するような豪脚で、一気に世代の頂点へと上り詰めるのかもしれない。