重賞ウィナーレポート

2025年11月16日 エリザベス女王杯 G1

2025年11月16日 京都競馬場 晴 良 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:レガレイラ

プロフィール

生年月日
2021年04月12日 04歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:11戦5勝
総収得賞金
835,637,000円
スワーヴリチャード
母 (母父)
ロカ  by  ハービンジャー(GB)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
木村 哲也
騎手
戸崎 圭太
  • 今年の中央での勝利数が過去最高を更新した
    今年の中央での勝利数が過去最高を更新した
  • 早朝の放牧地にたたずむ馬たち
    早朝の放牧地にたたずむ馬たち

 これまでG1レースでは2勝(ホープフルS(G1)、有馬記念(G1))をあげながら、牝馬限定のG1だけでなく、重賞の勝ち鞍も無かったレガレイラであるが、今年のエリザベス女王杯(G1)で昨年の雪辱を晴らした。

 前哨戦となるオールカマー(G2)も優勝し、まさに上り調子で臨んだレースともなったが、そのオールカマー(G2)は万全な状態で臨んだレースでは無かったという。

 「中間については情報も入っていましたし、レース後にノーザンファーム天栄の厩舎長とも話をしたのですが、『現在の状態で勝ちきるとは思わなかった』と言っていました」と話すのは、ノーザンファーム早来の佐藤洋輔調教主任。佐藤洋輔調教主任とは、そのオールカマー(G2)の後にも話を聞かせてもらっているが、その時もノーザンファーム天栄のスタッフの言葉として、「今年の猛暑もあってか、あまり調子が上がってこない」との言葉が聞かれていた。

 「それだけにオールカマー(G2)の後は、相当能力があるのだろうなと思いました。ただ、その厩舎長がこのエリザベス女王杯(G1)については、『今回は自信を持って送り出せました』と話していたので、レースを非常に楽しみにしていました」(佐藤洋輔調教主任)

 この日は自宅のテレビからのレース観戦となったが、その画面越しにもレガレイラの状態の良さは伝わってきた。

 「自分もいい状態だと思いましたが、当日に競馬場に行っていた牧場スタッフからも、『抜群の出来です!』と電話がかかってきました。戸崎騎手もレガレイラを分かっていてくれているというのか、この辺から促していて、勝負どころで末脚が使えればいいといったレースプラン通りの走りをしてくれたと思います」

 エリカエクスプレスが先手を奪い、2番手以下はシンリョクカといった前でレースを進めたい馬たちが隊列を作っていく中で、レガレイラは中団で折り合いを付けていく。最後の直線では隊列が横に広がる中、先に抜け出したのはパラディレーヌ。だが、その外に進路を向けていたレガレイラは、まさに並ぶ間もなく悠々と差し切っていった。

 「直線に入ってからは必死になって応援をしていました。先にパラディレーヌが出てきた時にはやられたと思いましたが、交わし切ってしまえば、後ろから来る馬はいないとも思っていました」

 戦前はデータ面から様々な不安も囁かれていたが、それを払拭するような勝利ともなったが、これには状態の良さだけでなく、レガレイラ自身の心身の成長も大きいと佐藤洋輔調教主任は話す。

 「それよりも更に状態を上げて、有馬記念(G1)は臨んでいけそうです。ファン投票の第1位も光栄であり、牝馬では史上初となる連覇も期待しています」

 レースはげんを担ぐ意味で、今回も自宅から観戦すると話す佐藤洋輔調教主任。そして、もうひとつのげん担ぎとなりそうなのは、来年の1月にノーザンファーム天栄への研修が決まっていることだ。

 「実はホープフルS(G1)を勝って、天栄で調整していた時にもG1馬となったレガレイラに会うことができました。今回もタイミング的には合っているだけに、有馬記念(G1)連覇を果たしたレガレイラに会えることを願っています」

 日本全体が注目するドリームレースである有馬記念(G1)。ファンが最も待ち望む結果を出してくれるのは、ファンから最も支持を集めているレガレイラに他ならない。