重賞ウィナーレポート

2025年10月30日 エーデルワイス賞(中央交流) Jpn3

2025年10月30日 門別競馬場 晴 稍重 ダ 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:リュウノフライト

プロフィール

生年月日
2023年02月11日 02歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:4戦4勝
総収得賞金
35,000,000円
ホッコータルマエ
母 (母父)
ピエールナオチャン  by  ケイムホーム(USA)
馬主
蓑島 竜一
生産者
上山牧場 (荻伏)
調教師
山口 竜一
騎手
小野 楓馬
  • リュウノフライトの母ピエールナオチャン
    リュウノフライトの母ピエールナオチャン
  • ピエールナオチャンはチュウワウィザードの仔を受胎中
    ピエールナオチャンはチュウワウィザードの仔を受胎中
  • 上山牧場の放牧地
    上山牧場の放牧地
  • 上山牧場の看板
    上山牧場の看板

 『グランダム・ジャパン2025』2歳シーズン第4戦の「エーデルワイス賞(Jpn3)」は、地元・門別のリュウノフライトが1番人気に応えて快勝。デビューから不敗の4連勝、そして重賞3連勝で見事にダートグレードのタイトルを獲得した。同馬はその後、年末の東京2歳優駿牝馬(大井)に遠征して3着。『グランダム・ジャパン2025』2歳チャンピオンに輝くとともに、『NARグランプリ2025』2歳最優秀牝馬にも選出されている。

 リュウノフライトの生まれ故郷は、浦河町野深の上山牧場。過去には1986年の天皇賞(春)(G1)をはじめ重賞3勝を挙げたクシロキングや、1985年の日経新春杯(G2)優勝馬マサヒコボーイ、またグレード制導入前のサンケイ大阪杯や阪神大賞典に勝つなど中長距離戦で大活躍したロングホークなどを生産。現在はご家族4人で12頭の繁殖牝馬を管理している。

 「リュウノフライトのレースはすべて現地で応援しています。もちろんエーデルワイス賞(Jpn3)も門別競馬場で観戦しましたし、大晦日には娘と一緒に弾丸で大井競馬場まで駆けつけました」と話すのは、上山牧場の上山真喜江さん。ご両親、妹さんとともに牧場を切り盛りし、生産馬の活躍を何よりの励みにしているそうだ。「リュウノフライトは想像を遥かに超える活躍で、オーナーも山口竜一先生も我々もみんなビックリしていたんですよ。新馬戦を勝った時、『とりあえず1つ勝てて良かった』とホッとしたぐらいですから。連勝を重ねている時は夢の中にいるようで、そのうち『人気を裏切ってしまったらどうしよう…』と馬よりも人間の方がプレッシャーを感じるようになってきました(笑)」とエーデルワイス賞(Jpn3)までの連勝街道を回顧する。「東京2歳優駿牝馬は山口竜一先生の調教師生活ラストとなるレースだったので、勝って花道を飾れれば最高だったんですけどね。それでも初遠征、初のマイル戦など慣れない環境の中で、よく頑張ってくれたと思います」と生産馬を労った。

 リュウノフライトが現オーナーと巡り会うきっかけについては、「山口竜一先生の奥様が『パッションクライで北海優駿を勝てたので、あとは門別の牝馬重賞が獲りたい』と仰っていたんです。その話を聞いて、うちで生まれたリンノレジェンドの半妹をお勧めしたんですよ。山口竜一先生の方でいろいろと声をかけていただいた結果、興味を示してくれたのが蓑島オーナーだったんです」とその経緯を明かす。

 「生まれて間もない頃のリュウノフライトはお転婆で、私もよくかじられたり蹴られたりしました。でも徐々に穏やかになってきて、離乳してからはひとりでポツンといることが多かったですね。一緒に放牧している馬たちが群れになって走っても、それを遠くから眺めている感じでした。放牧地で走っているのを見たことがなく、『この仔は走るのが好きじゃないなのかな?』と家族で話していたほどなんです(笑)。ただ病気や怪我もせず、順調に育ってくれました」と牧場にいた時代を振り返る。レースの時はメンコを付けているので目立たないが、大きくて派手な流星が印象的な顔立ちで、当時は高校生だった娘さんもかわいがっていたそうだ。

 母のピエールナオチャンも上山牧場の生産馬。2012年に門別競馬場でデビューしてホッカイドウ競馬で5勝を挙げ、4歳で現役生活を終えて生まれ故郷へと戻ってきた。そして繁殖生活を始め、トビーズコーナーとの交配で初めて産んだ仔がリンノレジェンド。のちの道営記念馬である。「リンノレジェンドが3歳で道営記念に勝ってくれただけでも凄いのに、その妹がまたエーデルワイス賞(Jpn3)を勝つなんて信じられない話です。毎日、『ナオチャン、凄いお母さんだね』って声をかけています(笑)」と母馬を紹介。現在はチュウワウィザードの仔をお腹に宿しており、まもなく出産予定だそうだ。

 「この後はJRAへ移籍するので、応援に行く機会も減ってしまうかもしれませんが、とにかく無事に怪我無く競走生活を送ってほしいです。そして将来は牧場に戻り、ナオチャンの跡取りとしてこの血をつないでいってくれることを願っています」と未来に夢を膨らませる上山真喜江さん。グランダム・ジャパン2歳女王、そして地方2歳牝馬のチャンピオンとなった誇りを胸に、さらなる高みを目指すリュウノフライトにエールを送りたい。