2025年09月21日 神戸新聞杯 G2
優勝馬:エリキング
プロフィール
- 生年月日
- 2022年02月12日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:6戦4勝
- 総収得賞金
- 141,348,000円
- 父
- キズナ
- 母 (母父)
- ヤングスター(AUS) by High Chaparral(IRE)
- 馬主
- 藤田 晋
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 中内田 充正
- 騎手
- 川田 将雅
エリキングはデビューからの3連勝でR-NIKKEI杯京都2歳S(G3)を優勝。一躍、次の年のクラシック候補として名を馳せたものの、その年の12月初旬に右第1指骨の剥離骨折が判明。皐月賞(G1)には間に合ったものの、結果は11着となり、デビューからの連勝記録は途絶えた。
「日本ダービー(G1)は競馬場に応援に行きました。結果は5着ながらも、他の馬たちに比べると、まだまだ子供っぽさが残っていた中で、次に繋がるレースを見せてくれたと思います」と話すのは、騎乗育成を手掛けてきたノーザンファーム早来の野崎孝仁厩舎長。日本ダービー(G1)で記録した上がり33秒4の末脚はメンバー中最速でもあり、改めて能力の高さを証明する形ともなった。
日本ダービー(G1)の後はノーザンファームしがらきで調整されたエリキングは、心身ともに更なる成長を遂げていく。
「中間では管理をしてくれている、中内田先生と話す機会がありましたが、『次を見越した仕上げながらも、いい状態でレースに臨める』と聞いていました。レースはテレビで見ていましたが、日本ダービー(G1)の時よりもはるかにパドックでの姿が良く見えました。馬体重もその時より10kg増えていましたが、全く太くは見えなかったですし、周回していく歩様からも状態の良さが見て取れました」
1番人気は日本ダービー(G1)で3着となったショウヘイに譲る形となったが、中団の後方からレースを進めていくと、上がり3ハロンでは32秒3という究極の末脚を使っていく。
「比較的ゆったりとした流れとなっただけに(1,000m通過が1分2秒6)、あの位置から捉え切れるのかとも思いました。直線に入った時には前にショウヘイもいましたし、これは届かないのではとも考えましたが、物凄い末脚でした」
これまでは芝2,000mで2勝をあげていたものの、そこから2ハロン伸びた神戸新聞杯(G2)の勝利によって、距離適性の広さを証明する形ともなった。
「神戸新聞杯(G2)でものんびりと走っていただけに、距離が更に伸びても対応してくれると思います。まだまだ良くなる馬だとは思っていますが、順調に夏を過ごさせてくれたノーザンファームしがらきのスタッフ、そして、いい状態でレースに臨ませてくれた中内田先生と厩舎の皆さんには感謝しかありません」
皐月賞馬と日本ダービー馬が不在となった今年の菊花賞(G1)。それだけに前哨戦の結果だけでなく、その内容も重要ともなってくる。春は高い能力を思うように発揮できなかったエリキングであるが、絶大なインパクトを残した神戸新聞杯(G2)の勝利で一躍、混戦の主役へと躍り出た。
「育成時からG1級の能力を持っている馬だと思ってきただけに、菊花賞(G1)でその事実を証明してもらいたいです」と野崎孝仁厩舎長。2歳時から高い能力を発揮して来たエリキングであるが。クラシック最後の一冠である菊花賞(G1)で、ついに大輪の花を咲かせてくれるのかもしれない。