2025年09月21日 オールカマー G2
優勝馬:レガレイラ
プロフィール
- 生年月日
- 2021年04月12日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:10戦4勝
- 総収得賞金
- 702,151,000円
- 母 (母父)
- ロカ by ハービンジャー(GB)
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 木村 哲也
- 騎手
- 戸崎 圭太
デビュー年の2023年にはホープフルS(G1)、2024年には有馬記念(G1)を優勝と、レガレイラは牡馬だけでなく、年上の馬も一蹴してきた。その一方でメイクデビュー以外の勝利は全てG1となっており、このオールカマー(G2)が初めてのG2勝利ともなった。
「記録よりも記憶に残る馬になってくれていますね」と話すのは、厩舎長時代にレガレイラの育成を手掛けてきた、ノーザンファーム早来の佐藤洋輔調教主任。厩舎長時代では最後のG1馬ともなっているレガレイラは、佐藤洋輔調教主任にとても記憶に強く残る馬となっている。
グランプリホースとなった昨年の有馬記念(G1)のあとには、右前脚第1指骨剥離骨折が判明今年、休み明け初戦となる宝塚記念(G1)では2番人気の支持を集めたものの、11着に敗退する。
「宝塚記念(G1)の後は札幌記念(G2)に出走させるプランもありましたが、夏場が弱い馬ということもあり、ノーザンファーム天栄で調整していました。ノーザンファーム天栄のスタッフからも中間の話は入っていたのですが、今年の猛暑もあってか、あまり調子が上がってこないと聞いていました」
最終追い切りでは好時計を記録するも、厩舎からのコメントは「一応の態勢は整っている」といった、手放しで状態の良さを評価するものではなかった。
「返し馬に入った時の動きにも堅さが見られました。ただ、競馬ではそんなことを感じさせないような走りを見せていましたし、一緒に走っていたお兄ちゃんが向こう正面で上がっていった時に、上手くその後を付いて行けただけでなく、そこで脚を溜められたことが、直線で末脚に繋がった印象を受けます」
兄の後を追う妹の姿そのままに、レガレイラは捲り気味に上がっていった、ドゥラドーレスが作りだした進路を付いていった。
「4コーナーのとりつきが早かったので、これはレガレイラの勝つ競馬になったなと思いました」
話はレース後の祝勝会まで進む。その祝勝会では前の週に重賞を勝った、ミュージアムマイルのレース映像も映し出されていた。佐藤洋輔調教主任はミュージアムマイルを勝利に導いた、戸崎騎手の騎乗を見た時に、レガレイラとほぼ一緒のコースを取っていることに気付いた。
「戸崎騎手にとって中山競馬場の芝2,200mは、ここを通れば勝てると分かっているのではと思えたほどのコース取りでした。もし、そうだったとしても、鞍上の指示にレガレイラもしっかりと答えてくれたあたりは、やはり強い馬だと再確認できました」
最後の直線で、中山競馬場の芝2,200mのビクトリーロードへと入っていったレガレイラは、直線の急坂を登り切ってから更に加速。インから抜け出しを図るコスモキュランダを交わし切ると、ドゥラドーレスとの叩き合いを制してゴール板を駆け抜けた。
勝ち時計の2分10秒2は、従来のレースレコードを更新。これで中山コースでは、ホープフルS(G1)に続いて2度目のレコード樹立となる。レガレイラ自身、まだ100%のパフォーマンスとは程遠いコンディションだったにも関わらず、G1でレベルの高いレースを繰り広げてきた実力の違いをまざまざと見せつける形となった。
「改めてレガレイラの底力を見せつけられました。そしてここまでのパフォーマンスができる状態にしてくれた、ノーザンファーム天栄と、木村厩舎の皆さんには感謝しかありません」
次走はエリザベス女王杯(G1)出走を予定。昨年は5着に敗れてはいるものの、その時から更なる成長を証明したレガレイラなら、難なく3つ目のG1タイトルを手にしてくれそうだ。