重賞ウィナーレポート

2025年08月31日 中京2歳S G3

2025年08月31日 中京競馬場 晴 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:キャンディード

プロフィール

生年月日
2023年04月17日 02歳
性別/毛色
牡/芦毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
38,955,000円
トーセンラー
母 (母父)
ストロボフラッシュ(USA)  by  Speightstown(USA)
馬主
(株) グリーンファーム
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
松下 武士
騎手
北村 友一
  • 放牧地の扉に向かう馬たち
    放牧地の扉に向かう馬たち
  • 場内の美観も整えられている
    場内の美観も整えられている

 小倉と中京の開催時期が入れ替えとなったことで、従来の小倉2歳S (G3)がG3の格はそのままに、新設重賞の中京2歳S (G3)となった。これまでの右回りから左回りとなったのは勿論のこと、距離も芝1,200mから芝1,400mに延長された。

 この距離延長と直線の長さを生かすような走りを見せたのが、社台ファームの生産馬であるキャンディードだった。父も社台ファームで誕生したトーセンラーであり、ザダル(エプソムC(G3)、京都金杯(G3))、ドロップオブライト(CBC賞(G3))に続く3頭目の重賞ウィナーとなった。

 「デビュー戦(メイクデビュー小倉)は、前にいる馬を直線で捉える強い内容ながらも、1,200mだと少し距離が短いかなと思えるような勝ち方だったので、1ハロンでも距離が伸びてくれるのは、この馬に向いていると思いました」と話す社台ファームの東礼治郎場長。グリーンファーム愛馬会の所属馬であるキャンディードは、騎乗育成を重ねていく中で評価を上げていき、今年の3月1日には、社台ファーム山元トレーニングセンターへと移動。4月上旬には社台ファーム鈴鹿へと移動する。

 4月末には管理を行う松下武士厩舎へと入厩し、ゲート試験に合格すると、社台ファーム鈴鹿に戻って、デビューまでの体制を整えていく。メイクデビューを勝利後も社台ファーム鈴鹿で調整を行われるなど、オンとオフの切り替えを図りながら成長を遂げていった。

 6番人気での出走となった中京2歳S (G3)ではあったが、先行勢が激しい先行争いを繰り広げる中を、中団の内につけながらレースを進めていく。直線に入ると先行勢が失速していく中、抜け出してきたのが単勝1.7倍と圧倒的な支持を集めたスターアニス。だが、その末脚を遥かに上回るような豪脚を使ったキャンディードが並びかけると、2頭はゴールまでマッチレースを展開していく。

 「デビュー戦に続き、ここでも素晴らしい末脚を使ってくれました。先着を果たした時には、当牧場で生産、そして育成を行った父のG1勝ち(マイルChS (G1))のレースシーンが蘇りました」(東礼治郎場長)

 クビ差での勝利となったキャンディードであるが、勝ち時計の1分19秒4は、従来の2歳芝1,400mのJRAレコードを1秒も更新。卓越した強さだけでなく、究極の速さも証明しての勝利となった。

 「距離が伸び更にいい走りができることを証明してくれました。現役時の父と同じく、マイルは射程圏内だと思えるだけでなく、周囲の左右や距離も克服してくれた本馬を信じて、今後も応援していきます」

 注目の次走はデイリー杯2歳S (G2)を予定。父がG1を制した京都芝1,600mと同じ舞台で、改めて父を彷彿とさせるような走りを見せてくれることだろう。