2025年06月25日 さきたま杯(中央交流) Jpn1
優勝馬:シャマル
プロフィール
- 生年月日
- 2018年02月23日 07歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:28戦13勝
- 総収得賞金
- 550,005,000円
- 母 (母父)
- ネイティヴコード by アグネスデジタル(USA)
- 馬主
- 金山 敏也
- 生産者
- 岡田スタツド (静内)
- 調教師
- 松下 武士
- 騎手
- 川須 栄彦
春のスプリント王決定戦「第29回さきたま杯(Jpn1)」が6月25日、埼玉県の浦和競馬場1,400mで行われ、川須栄彦騎手騎乗の1番人気シャマルが1分23秒2のレコードタイムで逃げ切り勝ち。前走のかしわ記念(Jpn1)に続くJpn1勝利で通算成績を28戦13勝2着2回3着4回(重賞9勝)とした。管理する松下武士調教師にとっては今年のかしわ記念(Jpn1)に続く重賞勝利で通算20勝目(ダートグレード含む)。手綱を取った川須栄彦騎手にとっても今年のかしわ記念(Jpn1)に続く重賞勝利で通算15勝(ダートグレード含む)の重賞勝利となった。
シャマルの生まれ故郷は新ひだか町の岡田スタッド。岡田牧雄代表の父親である岡田蔚男牧場を引き継ぐ形で1984年に創業された総合牧場で、現在は新ひだか町静内を拠点に7つの牧場を有し、年間の生産頭数はおよそ100頭。生産者ランキングは2015年からトップ10を堅守しており、2021年からは4年連続トップ5入り。日本を代表する牧場だ。
この日、代表の岡田牧雄さんは浦和競馬場で愛馬優勝の瞬間に立ち会うことができたそうだ。「さきたま杯(Jpn1)は、4回目のチャレンジでしたから、それは嬉しいです。当日は表彰式には出席できませんでしたが、パドックで馬の状態が良いことも確認できたので自信はありましたが、これほどの大楽勝とは驚きです。しかもコースレコードでの圧勝ですからね。馬づくりに携わる者として、自家生産した馬(スマートファルコン)が種牡馬になって、その子で同じ大きなところを勝つ。これは最高の醍醐味です」と頬を緩めた。
その配合は岡田牧雄氏自身が決めたそうだ。「一般に『父からスピード母からスタミナ』などと言われますが、私は『母からもスピード』をと考えています。母ネイティヴコードも岡田スタッド生産馬。その現役時代はJRAダート短距離で3勝。500kgの大型牝馬でシャマル同様に逃げ、先行力を武器にタフに長く活躍した。その初仔だ。
その牧場時代は、特別目立つ存在ではないもののキラリと光るものがあったそうだ。「中期育成は、えりもの分場で行うのですが、とにかくタフで動きが機敏でした。疲れているはずなのに、それを感じさせなかったのは体力があったからだと思っています」という。
「スマートファルコンの6世代目産駒で、この馬が生まれた2018年は種牡馬としての人気が下降気味になっていたこともあって、高く評価してくれる人は少なかった。でも私は、これだけの動きをしてくれる馬だから、走ってくれるだろうという思いがありました。だからほっとしています」と笑顔で振り返り、こういう馬が長く、タフに走ってくれることで「私も、牧場スタッフも勇気づけられています」と馬に感謝の気持ちを述べた。
当面の目標は秋に行われるJBCスプリント(Jpn1)だそうで「歴史に残るダート短距離馬としてその名を刻んで欲しい」と期待に胸を膨らませている。
そして「余談ですが3冠牝馬デアリングタクトの初仔(3月8日生まれ:牡:父ベンバトル)も順調に成長しています。クラブ(ノルマンディーサラブレッドレーシング)所有馬で走らせる予定です。こちらも期待しています。この春に3冠牝馬にはイクイノックスを付けました。こちらも楽しみにしていますと嬉しい報告をしてくれた。