2025年06月29日 ラジオNIKKEI賞 G3
優勝馬:エキサイトバイオ
プロフィール
- 生年月日
- 2022年03月10日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:7戦2勝
- 総収得賞金
- 54,624,000円
- 馬主
- バイオ (株)
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 今野 貞一
- 騎手
- 荻野 極
ラジオNIKKEI賞(G3)を勝利した、エキサイトバイオの母はローズS(G2)の勝馬であるアニメイトバイオ。同期は三冠馬のアパパネとなるが、世代を代表する名馬を向こうに回して阪神ジュベナイルフィリーズ(Jpn1)と秋華賞(G1)では2着に入着している。
現役引退後の2013年から繁殖入りすると、今年の当歳馬(アニメイトバイオの2025、父シスキン)まで11頭の産駒を出産する。そして、9番仔となるエキサイトバイオが、ついに重賞タイトルを母に届けることとなった。
「騎乗馴致を開始した頃は、馬体のラインが細めな印象はありました。馬体の成長に合わせながら調教を進めていこうと思っていましたが、乗り味が良くて、当時、跨ったことのあるスタッフが口々に『これはいい馬です』と話していました」と話すのは、育成調教を行ってきたノーザンファーム空港の足立稔厩舎長。足立稔厩舎長はアニメイトバイオだけでなく、その産駒にも関わってきたことは無かったが、血統面からの期待も大きかった。
その後、順調に育成メニューを消化していったエキサイトバイオは、細身に映っていた馬体も良化させていきながら、2歳10月のメイクデビュー京都でデビュー戦を迎える。
そのデビュー戦こそ8着に敗れはしたものの、その後は掲示板を外さない安定したレース内容で、デビュー5戦目となる3歳未勝利戦を優勝。続くあずさ賞でも2着に入着する。
「惜しいレースこそ続いていましたが、レース内容も良くなっていただけに、確実に勝ち上がれるだろうとの期待はありました」(足立稔厩舎長)
母アニメイトバイオと父レイデオロの能力を引き出すためには、馬体の良化も含めて十分な時間が必要だったのだろう。レース経験を重ねながら、折り合い面でも進捗を見せるようになっていたエキサイトバイオは、初めての重賞挑戦となるラジオNIKKEI賞(G3)へと出走する。
「まだ1勝馬であり、オープンや重賞にも出走したことが無かったにしろ、53㎏という斤量は恵まれた印象がありました。このレースには育成馬のモティスフォントも出走しており、どちらにもチャンスがあると思っていました」(足立稔厩舎長)
最内からのスタートとなったエキサイトバイオはまずまずのスタート。一方、モティスフォントはスタートのタイミングこそ合わなかったものの、後方からレースを進めていく。
「エキサイトバイオはインコースで包まれるレースとなっただけに、そこから抜け出してこれるのかと思っていました。むしろ、後になったとは言えどもモティスフォントの方が展開が向いたように見えました」(足立稔厩舎長)
最後の直線、馬場の真ん中に進路を向けたモティスフォントであるが、思ったほどの伸びは見られない。その一方で馬群の中から僅かな隙間に入ったエキサイトバイオは、そこから抜群の瞬発力を見せ、先に抜け出していたセンツブラッドを交わし去った。
「ゴール前ではびっくりしたほどの反応の良さでした。折り合いも付いていただけに、これから距離が伸びても大丈夫だと思うようになりました」(足立稔厩舎長)
レース後は足立稔厩舎長の管理する育成厩舎へと戻り、順調に調整が行われてきた。
「レースの疲れも無く、馬体もこちらにいた頃よりも更に逞しくなった印象を受けました。秋は更に大きなレースに向かうこととなりますが、成長力が発揮されるような結果を期待しています」(足立稔厩舎長)