2025年06月22日 しらさぎS G3
優勝馬:キープカルム
プロフィール
- 生年月日
- 2021年04月08日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:15戦5勝
- 総収得賞金
- 144,929,000円
- 馬主
- 前田 晋二
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 中竹 和也
- 騎手
- 坂井 瑠星
今年からG3に昇格したしらさぎS(G3)の前身は、リステッドの米子Sとなる。米子Sは2020年からサマーマイルシリーズの第一戦として組み込まれており、勝ち馬からは幾多の重賞馬も誕生している出世レースでもある。
新設重賞として注目を集める中、最初の優勝馬として名前を刻み込んだのは、社台ファーム生産のキープカルムとなった。
「本馬は2022年のセレクトセール1歳セッションにて、前田 晋二 様にご落札(6,380万円(税込み))していただいた馬となります」と話すのは社台ファームの東礼治郎場長。父はロードカナロアであり、3代前の母にはオークス馬ダンスパートナーの名前もある良血馬。そして、半妹のカムニャックは今年のオークス(G1)の優勝馬でもあるように、ここに来ての活力が目覚ましい。
そのカムニャックはフローラS(G2)をレコードで勝利してから、一気のG1ホルダーとなったが、キープカルムはデビューから確実に重賞への階段を登っていった。
デビュー2戦目に2歳未勝利戦を勝利すると、その年には京都2歳S(G3)にも出走。3歳時にもひめさゆり賞を勝って京都新聞杯(G2)に出走するも、この時点では重賞の壁を打ち破れずにいた。
それでもその年の暮れにはオープン入りを果たし、前走のダービー卿ChT(G3)では出遅れがありながらも3着に入着。しらさぎS(G3)で5番人気での出走となった。
「強敵揃ったこの舞台で、どんなレースをしてくれるかと期待をしました」と東礼治郎場長が話すように、1番人気の支持を集めたのは昨年のオークス(G1)と秋華賞(G1)を制したチェルヴィニアであり、2番人気も重賞3勝馬のレーベンスティールとなった。
2番枠からの出走となったキープカルムは好スタートを決めると、道中はインコースの後方でじっくりと脚を溜めていく。馬群が密集した最後の直線ではも坂井瑠星騎手は焦ることなく、ほんの僅かの隙間に馬を誘導するとそこから一気にスパート。外からはチェルヴィニアも末脚を伸ばしてくるも、それを振り切った場所がゴールとなった。
「馬群の中から、こんな綺麗に突き抜けてくるとは驚きました。セレクトセールなどでご縁をいただいている、ノースヒルズ様とのタッグで重賞勝ちは初めとなっただけに、本当に嬉しい重賞勝利となりました」
殊勲の母となったダンスアミーガは、今年の4月11日にエピファネイアを父に持つ牝馬を誕生させている。そして、お腹の中にはコントレイルの産駒を受胎している。
次走は中京記念(G3)となるが、サマーマイルシリーズの第二戦でもあり、このレースを勝利すればポイント的にチャンピオンも決定する。夏のマイル王を携えて、この秋は母ダンスアミーガにまたG1タイトルを授けるのかもしれない。