2025年06月14日 函館スプリントS G3
優勝馬:カピリナ
プロフィール
- 生年月日
- 2021年04月25日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/芦毛
- 戦績
- 国内:12戦5勝
- 総収得賞金
- 119,352,000円
- 母 (母父)
- ライトリーチューン by マンハッタンカフェ
- 馬主
- (株) ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
- 生産者
- 谷岡牧場 (静内)
- 調教師
- 田島 俊明
- 騎手
- 戸崎 圭太
サマースプリントシリーズ第1戦「第32回函館スプリントS(G3)」は6月14日、函館競馬場芝1,200mコースで行われ、中団を進んだ戸崎圭太騎手騎乗の2番人気カピリナが先に抜け出した3番人気ジューンブレアを内から交わして優勝。3回目の挑戦で初めて重賞タイトルを手中にした。勝ちタイムの1分6秒6(良)は17年にジューヌエコールが記録した1分6秒8を0.2秒更新するコースレコードとなった、この勝利でカピリナの通算成績は12戦5勝2着3回3着2回。獲得総賞金を119,352,000円(付加賞含む)とした。管理する田島俊明調教師のJRA重賞勝利は21年キーンランドC(G3)(優勝馬レイハリア)以来で通算5勝目。戸崎圭太騎手にとっては今年のフラワーC(G3)(優勝馬レーゼドラマ)に続くもので通算82勝目となった。
カピリナの生まれ故郷は新ひだか町の谷岡牧場。1935年(昭和10年)創業という老舗牧場で、現在は3代目当主の谷岡康成氏のもと生産から育成まで一貫して行う総合牧場として年間20頭前後を生産している。おもな生産馬には1988年の日本ダービー馬サクラチヨノオーや、1971年の年度代表馬トウメイや1996年の年度代表馬サクラローレルなど、今年の京都金杯(G3)(優勝馬サクラトゥジュール)に続く重賞勝利となった。
当日、谷岡康成代表の姿は函館競馬場にあった。「前走(愛知杯(G3)3着)のあと、馬の特性を考えて、早くからこのレースを目標にしてきました。今回は、枠順も良かったので期待していた1戦でした。スタートで少しヒヤリとしましたが、勝つことが出来て良かったです。改めてライトリーチューンが偉大な母だなという思いを強くしました」とニッコリ。
母ライトリーチューンは(株)ジェイエス主催の繁殖馬セールで購入した「バウンシーチューンが重賞競走に勝っていること、そして当時ロードカナロアの仔(のちのレイハリア)を受胎していることが決め手になりました」と当時を振り返り「大人しくて扱いやすい馬。仔馬も総じて大人しいから、牝馬が競馬で力を出してくれるのだと思う。崩れそうで、崩れないのが魅力ですね」と母親を称えた。
その牧場時代は「レイハリアの半妹で、期待の大きな馬でした。半姉は綺麗な馬でしたが、妹はどちらかと言えば力強く、丈夫な脚元を持って生まれた馬でした。ダンカーク産駒ですから、生まれたときはダート競馬の方が良いかなと思っていましたが、育成段階に入ってからは芝向きのフットワークを見せていました」と牧場時代のエピソードも披露してくれた。
「これまでも間隔を空けて使っている馬なので、この後はサマースプリントシリーズにこだわらずに、スプリンターズS(G1)を目標にすると聞いています。今回、速いタイムにもしっかりと対応してくれたので、楽しみが広がりました」と期待に胸を膨らませている。