重賞ウィナーレポート

2025年06月08日 安田記念 G1

2025年06月08日 東京競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ジャンタルマンタル

プロフィール

生年月日
2021年03月21日 04歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:7戦5勝
総収得賞金
504,350,000円
パレスマリス(USA)
母 (母父)
インディアマントゥアナ(USA)  by  Wilburn(USA)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
高野 友和
騎手
川田 将雅

 昨年の香港マイル(G1)からのレースとなった安田記念(G1)で、見事に勝利をあげたジャンタルマンタル。G1勝利もまた、昨年のNHKマイルC(G1)以来、約1年1か月ぶりの勝利となった。

 「昨年の秋が消化不良でしたので、ここは腹を据えて、このレース1本に絞って仕上げました」と話すのは社台ファーム山元トレーニングセンターの上水司場長。昨年の秋初戦となるはずだった富士S(G2)は、1週前の追い切り後に熱発を発症。大事を取って出走を見送った。

 当初の予定が大幅に変わった中での出走となった香港マイル(G1)での13着もまた、輸送の疲れなどの影響もあった。体調面を全てリフレッシュさせるべく、帰国後は慣れ親しんだ社台ファーム山元トレーニングセンターでの調整が行われていった。

 「約半年ほどの出走間隔が空いたこととなりますが、ここでは獣医師や装蹄師含む、牧場のスタッフが全員で知恵を絞り、そこで出た調整については、管理をする高野調教師とも相談しながら、上手く引き継ぐことができました」(上水司場長)

 栗東トレセンへと戻ってきたのは5月中旬。万全な状態まで体調を戻しただけでなく、年齢を重ねて心身ともに成長を遂げたジャンタルマンタルは、来たるべき安田記念(G1)に向けて確実に調教メニューを消化していく。

 「中間の追い切りでも自己ベストを更新するような時計を出しており、最終追いきりでも順調さをアピールしていただけに、安田記念(G1)はいいレースができると思っていました」

 ジャンタルマンタルを含めてG1馬が5頭揃った、今年の安田記念(G1)、1番人気を集めたのは、昨年のマイルChS(G1)の勝ち馬であり、今年もドバイターフ(G1)を優勝したソウルラッシュ。ジャンタルマンタルはそれに続く2番人気での出走となった。

 スタートを決めたジャンタルマンタルは、先行争いのすぐ後ろからレースを進めていく。外からロングランが交わしに行った際には行きたがるような仕草も見せたが、鞍上の川田騎手になだめられると、再び折り合いを取り戻しながら、最後の直線へと向かっていく。

 前でマッドクールとウインマーベルが粘り込みを図る中、手綱を持ったまま2頭に並んでいったジャンタルマンタルは、残り1ハロンを前にして、ついに鞍上の川田騎手からゴーサインが出る。

 一気に先頭に躍り出ると、後続勢の追撃を振り切っての勝利。ゴールの瞬間、川田騎手は右手を上げてガッツポーズを取っていた。

 その日は競馬場で声援を送っていましたが、最高の結果が出ただけなく、一緒に応援に行っていたスタッフ全員と喜びを分かち合えたことが嬉しかったです。川田騎手のガッツポーズもしびれました。

 レース後はフランス遠征のプランもあったものの、体調回復を優先する形で、山元トレーニングセンターでの調整を行っている。万全の状態でレースに出走で来た時の、絶対的なパフォーマンスは明らかであるだけに、次走も強いジャンタルマンタルの姿を見せてくれそうだ。