重賞ウィナーレポート

2025年05月05日 かしわ記念(中央交流) Jpn1

2025年05月05日 船橋競馬場 晴 良 ダ 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:シャマル

プロフィール

生年月日
2018年02月23日 07歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:27戦12勝
総収得賞金
470,005,000円
スマートファルコン
母 (母父)
ネイティヴコード  by  アグネスデジタル(USA)
馬主
金山 敏也
生産者
岡田スタツド (静内)
調教師
松下 武士
騎手
川須 栄彦

 上半期のダートマイル王決定戦「第37回かしわ記念(Jpn1)」が5月5日、JRAから6頭、NARから4頭の計10頭により船橋競馬場で行われ、逃げたウィリアムバローズを積極的に追いかけた川須栄彦騎手騎乗の2番人気のシャマルがゴール前で半馬身交わし、1分39秒2(良)で先頭ゴールイン。昨年に続き2連覇を達成した。かしわ記念(Jpn1)連覇はエスポワールシチー・コパノリッキー・ゴールドドリームに次いで史上4頭目。1番人気コスタノヴァは外から追い込んだものの3着。管理する松下武士調教師にとっては今年の黒船賞(Jpn3)に続く重賞勝利で通算19勝(ダートグレード含む)。手綱を取った川須栄彦騎手にとっては今年の黒船賞(Jpn3)に続く重賞勝利で通算14勝(ダートグレード含む)の重賞勝利となった。

 シャマルは新ひだか町の岡田スタッド生産馬。現在代表を務める岡田牧雄氏の父親である岡田蔚男牧場を引き継ぐ形で1984年に創業された総合牧場で、現在は新ひだか町静内を拠点に7つの牧場を有し、生産から育成まで一貫して強い馬、丈夫な馬づくりを目標としている。生産者ランキングは2015年からトップテンを堅守しており、2021年からは4年連続トップ5入り。日本を代表する牧場だ。

 この日、岡田牧雄代表は自宅テレビで観戦していたそうだ。「シャマルは、スマートファルコンにとって5世代目産駒になります。私たちにとっては、父スマートファルコンも、母ネイティヴコードも自分たちの生産馬ですから、シャマルに対する思い入れはひとしお。ただ、この馬が生まれた年はスマートファルコンの人気がやや下降気味でした。それでも、私自身は当歳の頃から高く評価していた馬で、えりもで行っている中期育成の時も運動神経と機敏な動きが際立っていた馬です」と牧場時代を振り返ってくれた。

 母系に目を転じれば、曾祖母マジックコードはカナダの古牝馬チャンピオン。「マジックコードは社台ファームによって導入された馬です。ダンスインザダーク産駒の祖母クラックコードは現役の頃から注目しており、オーナーの吉田照哉さんが馬を手放すというので縁あって導入することができました。そのクラックコードにスピードのある種牡馬アグネスデジタルを配合して生まれたのが母ネイティヴコードで、中央の短距離ダートで3勝してくれました。繁殖牝馬として戻ってきたネイティヴコードの初年度に選んだのがスマートファルコンで、生まれたのがシャマルです。配合については〝母からスタミナ〟と言われますが、私は〝母からもスピードを〟と考えています」と配合の理由を教えてくれた。

 「かしわ記念(Jpn1)連覇は川須栄彦騎手のファインプレーだと思います。控えたらダメだと思っていたので積極的に二番手で進めてくれたのは大きかったと思います。次走は6月25日のさきたま杯(Jpn1)。父スマートファルコンもこのレースを連覇しているレースです。次走も頑張ってくれるものと信じています」と力を込めた。