2025年04月27日 マイラーズC G2
優勝馬:ロングラン
プロフィール
- 生年月日
- 2018年02月09日 07歳
- 性別/毛色
- せん/鹿毛
- 戦績
- 国内:26戦7勝
- 総収得賞金
- 220,288,000円
- 母 (母父)
- ノッテビアンカ(FR) by Kendargent(FR)
- 馬主
- 梅澤 明
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 和田 勇介
- 騎手
- 岩田 康誠
前走の小倉大賞典(G3)で重賞初制覇。そしてキャリア26戦目にして初めての芝マイルのレースとなるマイラーズC(G2)でも7歳を迎えて本格化を果たしたロングランの勢いは止まらなかった。
「G3を勝ったばかりでのG2挑戦。しかも、初めての距離ということでレース前は半信半疑な面もありました」とは社台ファーム事務局の荒木杏里さん。ファンもまた初めての芝マイル戦となるロングランの評価に戸惑いを持っていた。10頭の出走馬中、単勝一桁台の馬が4頭となる混戦となった中でロングランの評価は5番人気で単勝オッズは10.2倍となっていた。
1番人気を背負っていたのは、昨年の富士S(G2)で重賞初制覇を果たしていたジュンブロッサムであり、2番人気のセオそして3番人気のニホンピロキーフもまた、芝のマイル重賞での好走歴を残していた。
マイル戦はロングランがこれまでに戦ってきた芝の中距離とはレースのペースだけでなく展開もガラリと変わることがある。マイラーズC(G2)も先手を奪ったビーアストニッシドが速いラップを刻んでいく展開となったが、これまでのレースでは後方で脚を溜めていたはずのロングランは、後方よりやや前のポジションに位置するとその速い流れに難なく追走していった。
管理をする和田勇介調教師は、これまでの中距離のレースではゴール前で脚色を無くしていた走りを見て、マイルでの適性を試したいと思ってきた。
最後の直線、逃げ残りを図るビーアストニッシドに、後続馬たちが一気に並びかける。その中でも脚色が違っていたのはロングランだった。レイべリングと二ホンピロキーフの間を一気に抜け出すと残り100mを切ったあたりで先に抜け出していたセオを交わして先頭へと躍り出る。
「ゴール前でロングランが馬群を割ってきたシーンは、本当に大きな声が出ました。前走でも能力開花を感じさせる走りでしたが、この勝利で完全にひと皮むけてくれました印象があります」勝利の喜びを振り返る荒木杏里さんは、梅澤明オーナーにも感謝の言葉を伝える。
「梅沢明オーナーにはご夫妻共にいつもお世話になってきました。前走の小倉大賞典(G3)でようやく重賞勝ちをプレゼントできたと思っていたのですが、更にグレードの高いG2の条件でも、強い勝ち方をお見せできたのは、本当に嬉しかったです」(荒木杏里さん)
和田勇介調教師の名采配に加えて、これが9年連続での中央重賞制覇となった鞍上の岩田康誠騎手の騎乗も冴えた形となったが、次走もまた、芝のマイル戦となる安田記念(G1)への参戦が発表された。
「安田記念(G1)でも、牧場にいるスタッフと一丸となって、大きな声を張り上げて応援をしたいと思っています」と話す荒木杏里さん。その声援はきっと東京競馬場のロングランに届くに違いない。