重賞ウィナーレポート

2025年02月09日 きさらぎ賞 G3

2025年02月09日 京都競馬場 晴 稍重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サトノシャイニング

プロフィール

生年月日
2022年02月04日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:3戦2勝
総収得賞金
63,654,000円
キズナ
母 (母父)
スウィーティーガール(ARG)  by  Star Dabbler(USA)
馬主
里見 治
生産者
下河辺牧場 (門別)
調教師
杉山 晴紀
騎手
西村 淳也

 3歳クラシックに向けての登竜門「第65回きさらぎ賞(G3)」が2月9日、京都競馬場芝1,800m(稍重)10頭立てで行われ、昨年の東京スポーツ杯2歳S(G2)2着で、1番人気に指示されたサトノシャイニングが中団待機からメンバー最速となる推定35秒1の末脚で差し切り、1分47秒0のタイムで、2着馬に3馬身差をつけて楽勝した。これで3戦2勝2着1回。クラシック戦線に名乗りをあげた。杉山晴紀調教師は今年のフェアリーS(G3)(優勝馬エリカエクスプレス)に続くJRA重賞勝利で通算23勝目。西村淳也騎手は今年の日経新春杯(G2)(同ロードデルレイ)に続くJRA重賞勝利で通算12勝目となった。

 サトノシャイニングの生産者は、昨年のブリーダーズランキングで3位となった日高町の下河辺牧場。1933年創業という歴史ある牧場で、生産から育成、調教を行う総合牧場だ。昨年のマイルチャンピオンシップ(G1)(同ソウルラッシュ)に続くJRA重賞勝利となった。

 同牧場の下河辺行雄代表は「この時期の牧場では馬のお産に付きっ切り。この時もスタートぎりぎりの時間になって、やっとテレビの前に辿り着きました。調子は良いと聞いていましたが、パドック映像を見ることもできませんでした」と苦笑い。

 それでも、控える競馬でしっかりと結果を出した愛馬の快走に白い歯を見せた。「このレースはプロ野球にたとえるとキャンプ終盤のオープン戦のようなもの。馬はまだ成長途上で課題も多く残していると思いますが、それらをクリアしつつクラシックレースの出走権利を獲得してくれました。大きな目標に向けて、ここを無事に通過できたのは厩舎サイド、里見オーナーばかりでなく、私たち生産育成牧場にとってももちろん喜ばしいことです」と静かに喜びを表現した。

 母のスウィーティーガールはアルゼンチンの1,000ギニーに相当するサンイシドロポトランカス賞(G1)(芝1,600m)と2歳重賞のエリセオラミレス賞(G2)(芝1,400m)を勝ったスピード馬で、父のスターダブラーは、インディアナダービー(G2)優勝馬で3歳時のキングズビショップS(G1)ではヘニーヒューズの2着としている、やはりスピード馬。

 「馬体も手先も素軽いなあという印象の馬で、脚長でスッキリした体型の馬です。初期の産駒はややボリュームに欠けたりするケースもありましたが、サトノシャインニングは幼少時からガッチリした体型で生まれてくれて、まさに男の子だぞ!というしっかりした容量のある馬体に出てくれました」と生まれたときの印象を述べ「当歳のときも、中期育成段階でも病気も怪我もなく、重賞を勝つ馬によくある“エピソードのない馬”でした」と表現してくれた。

 このあとは、皐月賞(G1)へ直行というローテーションが発表されている。「これまでスティルインラブ、ダイワエルシエーロ、アユサンでクラシックは総なめにし、2017年にはキセキによって菊花賞(G1)を成し遂げている下河辺牧場。「ここまで来たら応援するだけなので、期待します。レースが、今から楽しみです」と期待に胸を膨らませている。