重賞ウィナーレポート

2025年01月19日 日経新春杯 G2

2025年01月19日 中京競馬場 晴 良 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ロードデルレイ

プロフィール

生年月日
2020年05月05日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:9戦6勝
総収得賞金
174,349,000円
ロードカナロア
母 (母父)
デルフィーノ  by  ハーツクライ
馬主
(株) ロードホースクラブ
生産者
ケイアイファーム (三石)
調教師
中内田 充正
騎手
西村 淳也

 大阪杯(G1)や天皇賞(春)(G1)、あるいは中東遠征をにらむ4歳以上馬たちによるハンデ戦「第72回日経新春杯(G2)」が1月19日、中京競馬場芝2,200mで行われ、中団を進んだ4番人気ロードデルレイが巧みにインを立ち回り、早め先頭からそのまま突き抜け、3度目の重賞挑戦で重賞初勝利。前走の中日新聞杯(G3)で1番人気2着の雪辱を果たした、通算成績は9戦6勝2着2回。中内田充正調教師、西村淳也騎手、生産者ケイアイファームにとっては昨年のターコイズS(G3)(優勝馬アルジーヌ)に続く重賞勝利で、いずれも今シーズン初の重賞タイトルとなった。

 ロードデルレイの生まれ故郷は1987年に創業された新ひだか町のケイアイファーム。国内外から優秀な繁殖牝馬を導入し、生産から育成、調教、休養などを行っている総合牧場だ。主な生産馬には年度代表馬ロードカナロアや最優秀2歳牡馬ダノンプレミアム、香港スプリント(G1)を勝ったダノンスマッシュなどがいる。これらを含みJRA重賞勝利は通算32勝目となった。

 レース当日のレース時間。ケイアイファームの加藤健場長はラジオから流れる実況中継で嬉しい結果を知ったそうだ。

 「ちょうど仕事中でした。ラジオからは逃げたメイショウタバルの名前は何度も聞こえてきたのですが、なかなかロードデルレイの名前が呼ばれなかったので、どこをどのように走っているのだろうと思いながら耳を傾けていました」と苦笑い。「ただ、その実況中継で勝った事は分かりましたので、仕事がひと段落したあとの映像は、安心して見ることが出来ました。強かったですね」と白い歯を見せた。

 そうしてビッグタイトルを獲得したロードデルレイだが、ここまでは決して順風満帆とはいえない競走生活だった。3歳1月のデビュー戦、2月のつばき賞を連勝し、エリートコースを歩みながらも外傷で半年以上の休養を余儀なくされたほか、重賞勝利が期待された鳴尾記念(G3)は馬場入場後に出走を取り消すなど不運が続いた。

 しかし、その牧場時代は、生まれたときから期待の大きな馬だったと言う。「血統的にも期待の大きな馬でしたが、坂路調教を始めたあたりから力強い走りをするようになって、さらに期待が高まる1頭でした。この馬は牧場を長く支えてくれているレディバラードから広がったファミリーで、自分たちが生産したロードカナロア産駒。生まれたばかりの頃は、どちらかといえばやや脚長で品のある母親似だった印象がありましたが、牧場ゆかりの血統を広げていくことも生産者として大事な仕事だと思っていますので、こうして大きなタイトルを獲ってくれたことは二重の喜びです」と言葉を弾ませ「クラブ法人所属馬ですから、いつも応援してくれるたくさんの会員の方々と、喜びを分かち合えたことも嬉しいです」と笑顔を広げた。

 伸び盛りの明け5歳で、キャリア9戦。楽しみが広がる愛馬に「これからはアクシデントなくこの馬の走りができるよう期待したい。そして、この血統をさらに広げていけるような、そんな存在になってくれたら最高です」と期待に胸を膨らませている。