2025年01月12日 フェアリーS G3
優勝馬:エリカエクスプレス
プロフィール
- 生年月日
- 2022年03月08日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:2戦2勝
- 総収得賞金
- 45,767,000円
- 父
- エピファネイア
- 母 (母父)
- エンタイスド(IRE) by Galileo(IRE)
- 馬主
- 三木 正浩
- 生産者
- 三嶋牧場 (浦河)
- 調教師
- 杉山 晴紀
- 騎手
- 戸崎 圭太
春の牝馬クラシックを狙う3歳牝馬による第41回フェアリーS(G3)が1月12日、中山競馬場芝1,600m(良)16頭立てで行われ、前半3ハロン34秒1、半マイル通過45秒5というハイペースを3番手で追走した2番人気エリカエクスプレスが最後の直線であっさりと抜け出し、2着以下の3馬身の差をつけて優勝。勝ちタイムの1分32秒8は従来のレースレコードを一気に0秒9縮める快走劇となった。杉山晴紀調教師にとっては、昨年の武蔵野S(G3)(優勝馬エンペラーワケア)に続くJRA重賞勝利で通算22勝目、戸崎圭太騎手にとっては昨年の有馬記念(G1)(同レガレイラ)に続くJRA重賞勝利で通算78勝目となった。
同馬の生まれ故郷は浦河町の三嶋牧場。1960年に創業され、現在は生産から育成、調教を行う総合牧場だ。JRA重賞勝利は昨年のスプリンターズS(G1)(同ルガル)に続くもので、この勝利で8年連続JRA重賞勝利となった。
レース当日、牧場テレビから観戦していたという同牧場の三嶋健一郎専務は、テレビの画面越しに映る愛馬から調子の良さを感じ取って、好レースを期待したという。「キャリアの浅い馬ですが、パドックでは堂々と落ち着いて周回を重ねており、力強い歩様を見せていました。返し馬の動きもよかったので良いレースしてくれるだろうなあと思っていました」という。
やや躓き気味のスタートだったが、すぐにリカバリーして先行集団に。しかし、道中は前進気勢の強い部分を見せてしまう。「ヒヤっとしましたが、戸崎圭太騎手がすぐに折り合いを付けてくれたおかげでしっかりと脚を溜めることが出来たと思います」。そのまま手応え十分に直線入り口で先頭に並びかけると、気合をつける程度で後続を突き放した。「強い勝ち方だったと思いますが、まさかレコードタイムで走ってくれるとは驚きでした。私の期待以上の結果でした」と舌をまいた。
愛国産の母エンタイスドはガリレオ産駒。2歳、そして3歳時にそれぞれ1戦したのみだが、2017年の愛ダービー(G1)、英セントレジャー(G1)を勝ったカプリの全妹で、愛オークス(G1)3着パッションⅡの全兄。めいには2022年の英国フィリーズマイル(G1)を勝ったコミッショニングもいる血統馬だ。
米国三冠馬ジャスティファイを受胎した状態で三嶋牧場が導入し、本馬は第2仔となる。「エピファネイアとの配合で、サドラーズウェルズ4×3。血統的にもかなり期待をしていた1頭」という。生まれた仔は「幼少時から身体も骨量もしっかりし、皮膚も薄くて見栄えがしました」という黒鹿毛馬。牧場に足を運んだ三木正浩オーナーに見染められたという。
「今後は桜花賞(G1)に直行すると聞いていますが、牝馬ながらも日本ダービー(G1)登録もしていただいているようです。まずは桜花賞(G1)で、この馬らしい競馬をして欲しいと思います」と期待に胸を膨らませている。