重賞ウィナーレポート

2024年12月15日 朝日杯フューチュリティS G1

2024年12月15日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アドマイヤズーム

プロフィール

生年月日
2022年02月28日 02歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:3戦2勝
総収得賞金
77,762,000円
モーリス
母 (母父)
ダイワズーム  by  ハーツクライ
馬主
近藤 旬子
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
友道 康夫
騎手
川田 将雅

 セレクトセール2023の1歳セクション。そこで近藤旬子さんが1億2,650万円(税込)で落札したのが、社台ファーム生産馬である後のアドマイヤズームだった。

 「セレクトセールでは近藤オーナーから高い評価を得て、ご落札をしていただきました。当歳時に扱っていたスタッフ、そして、その後を引き継いだイヤリングスタッフが自信を持ってセリへと上場させた馬だけに、落札の瞬間はとても光栄な気持ちがしていました」と話すのは、社台ファームの東礼治郎場長。アドマイヤズームは母ダイワズームが2012年のスイートピーSを優勝。近親にもジェニュインといった重賞での活躍馬の名前が見つかる良血馬である。

 この時のセレクトセール1歳セクションで、モーリス産駒は10頭が上場されており、その全てが落札されている。その中でも最も高い評価を得ていたのがアドマイヤズームだった。

 アドマイヤズームは調教厩舎に入ってからも順調に調教が行われ、春先に行われた2歳馬取材においても、その見事な馬体を取材陣の前で披露している。

 「デビューまでの道筋を作った調教スタッフも高い評価を送っていたように、全てのセクションにおいて自信を持って厩舎へと送り出すことができました」

 デビューは10月のメイクデビュー京都となった。そこでは4着に敗れたものの、同じ京都競馬場の芝1,600mで行われた2歳未勝利戦は、上がり3ハロン最速の末脚を使うと、2着馬に3馬身差をつけての快勝を果たす。

 重賞勝馬や入着馬も顔を揃えた朝日杯フューチュリティS(G1)では、5番人気の支持となったものの、好スタートから逃げ馬をマークする形でレースを進めていく。最後の直線に入ってからも脚色の良さは変わることなく、そこでもメンバー中最速の末脚を使いながら、セーフティーリードを保っていく。まさに「テン良し、中良し、終い良し」と言える完璧なレース内容でG1ウィナーとなった。

 「セレクトセールで、高い評価をいただいた馬が、ここまで理想通りに活躍してくれていることが本当に嬉しいです。また、開業したばかりの社台ファーム鈴鹿調教馬から、早速G1勝馬が出たことにも感謝、感激しています」と東礼治郎場長は話す。2024年の6月から稼働を開始した社台ファーム鈴鹿であるが、これまでにも調整馬が重賞を制しているなど、社台ファーム関係馬にとっては重要な施設となっている。

 2025年の春シーズンは、芝のマイル戦を中心としたローテ―ションが予定されており、当面の目標は4月のNZトロフィー(G2)となる。一昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)を制した、社台ファーム生産馬のジャンタルマンタルは、昨年のNHKマイルC(G1)を優勝している。アドマイヤズームもまた、牧場の先輩に続く、NHKマイルC(G1)制覇が十分に期待できそうだ。