2024年08月18日 CBC賞 G3
優勝馬:ドロップオブライト
プロフィール
- 生年月日
- 2019年03月14日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:20戦5勝
- 総収得賞金
- 126,917,000円
- 父
- トーセンラー
- 母 (母父)
- プレシャスドロップ by フレンチデピュティ(USA)
- 馬主
- 岡田 牧雄
- 生産者
- 岡田スタツド (静内)
- 調教師
- 福永 祐一
- 騎手
- 幸 英明
サマースプリントシリーズ第4戦「第60回CBC賞(G3)」が8月18日、中京競馬場で行われ、道中は好位のインコースで脚を貯めていた新ひだか町の岡田スタッド生産で6番人気ドロップオブライト(牝5歳、父トーセンラー)がゴール前100m付近で先頭に立つと、そのまま2着以下の追撃を抑えて先頭ゴールイン。デビュー20戦目、2度目の重賞挑戦で初勝利を記録した。手綱を取った幸英明騎手にとっては昨年の七夕賞(G3)(優勝馬セイウンハーデス)以来の重賞勝利で通算46勝目。今年3月に開業した福永祐一調教師にとっては、これが8度目の重賞挑戦で記念すべき重賞初勝利となった。
ドロップオブライトが生まれたのは新ひだか町の岡田スタッド。岡田蔚男牧場を引き継ぐ形で1972年に創業し、現在は生産から育成まで一貫して行っている総合牧場だ。生産馬の重賞勝利は今年7月の函館記念(G3)(同ホウオウビスケッツ)の重賞勝利で、今年4勝目、通算34勝目(岡田蔚男牧場含まず)。
この日、開催中だった札幌競馬場のスタンドから観戦していたという同牧場の岡田将一さんは「この競馬場のこの距離が、この馬にとってベストの条件と判断した福永祐一調教師はじめ、厩舎スタッフの方々がこのレースを目標にしっかり仕上げてくれた事が最大の勝因だと思います」と開口一番、感謝の言葉を述べた。「福永祐一調教師は、現役ジョッキー時代から、事あるごとに父親(岡田牧雄代表)のところに足を運んで馬のこと、競馬のこと、牧場のことなどを熱心に話していました。そんな福永厩舎の重賞勝利第1号馬として当牧場生産馬の名前が刻まれることは名誉なことだと思います」と少し照れたような表情を見せた。
「ドロップオブライトは期待の大きかった馬だったのです」と、開口一番、岡田さんは話してくれた。「母プレシャスドロップは仔出しの良い繁殖牝馬で、半兄のプレシャスエース(父マツリダゴッホ)は重賞にも手が届きかけた(2022年テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)4着)馬。11歳となった今も地方競馬で頑張ってくれています。同じく半兄テンテキセンセキ(父キンシャサノキセキ)も良いスピードを武器に高いレベルで活躍してくれました。今回、あまり人気にはなっていませんでしたが、このレースはハンデ戦ということもあって。ドロップオブライトにもチャンスはあると思っていました。幸英明騎手が枠順を最大限に生かそうと騎乗して、馬もそれに応えてくれました」と言葉を続けた。
母系をさかのぼれば1972年に旧社台ファームが米国から導入したスカーレットインクにたどり着く。「ドロップオブライトから数えて4代母スカーレットブルー(1982年生、父ノーザンテースト)を現役引退直後に当スタッドに迎え入れました。2002年桜花賞(G1)2着ブルーリッジリバーも、このファミリーです。大切に育んできた血統だけに本当に嬉しいし、タフで使い減りすることなく、ジワジワとレースを使いながら力をつけて5歳夏に花開くというのも、岡田スタッドの馬らしいと思います。どんなに優秀なファミリーでも絶やさない事は本当に難しい。そういう意味でもこの勝利は生産者冥利に尽きます。このステージへと導いてくれた関係者の方々に感謝したい」と笑顔を広げた。
「これからは、さらに強い馬たちとの戦いになると思いますが、現役を終えたあとも大事な仕事が待っている馬ですから、まずは無事に競走生活を全うして欲しいと思います。そして、期待してくださっている方々のためにも頑張って欲しい」と期待に胸を膨らませている。