重賞ウィナーレポート

2024年08月18日 札幌記念 G2

2024年08月18日 札幌競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ノースブリッジ

プロフィール

生年月日
2018年01月24日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:16戦7勝
総収得賞金
244,756,000円
モーリス
母 (母父)
アメージングムーン  by  アドマイヤムーン
馬主
井山 登
生産者
村田牧場 (新冠)
調教師
奥村 武
騎手
岩田 康誠

 サマー2000シリーズの第4戦「第60回札幌記念(G2)」が8月18日に札幌競馬場で行われ、離れた2番手を追走していた岩田康誠騎手騎乗の5番人気ノースブリッジが4角を回って先頭に躍り出ると、そのまま後続の追撃をしのいで1分59秒6(良)で優勝。2022年のエプソムC(G3)、2023年のアメリカJCC(G2)に続く3つ目の重賞タイトルを獲得した。奥村武調教師のJRA重賞勝利は今年の函館記念(G3)(優勝馬ホウホウビスケッツ)に続くもので、今年2勝目、通算7勝目。岩田康誠騎手のJRA重賞勝利も今年の函館記念(G3)(優勝馬ホウホウビスケッツ)に続くもので、今年3勝目、通算112勝目となった。

 ノースブリッジの生産牧場は新冠町の村田牧場。昭和5年(1930年)に創業というから、もう間もなく100年という節目を迎えようという牧場で、その長い歴史の中でローレルゲレイロ(JRA賞最優秀短距離馬)や南関東三冠牝馬チャームアスリープなどを送りだしている。現在は新冠町内に繁殖本場、繁殖分場、高江1歳分場そして高江第2分場と計4か所の牧場を構え、毎年25頭前後の競走馬を生産している。生産馬のJRA重賞勝利は今年6月の北九州記念(G3)(優勝馬ピューロマジック)に続くもので今年3勝目となった。

 「(ノースブリッジの曾祖母)モガミヒメから広がるファミリーは、北海道の洋芝コースと相性が良いのです。以前は環境の変化に敏感なところがあったようですが、札幌記念(G2)を目標にすると聞いたときから、それも解消しつつあるのだと思い、期待していました」と生産馬の快勝にニッコリと笑顔を広げたのは同牧場の村田洋幸代表だ。この日は、村田康彰専務が競馬場へ応援に行き、代表は牧場からの応援だったという。

 「ノースブリッジの母アメージングムーンは、札幌競馬場芝1,200m戦で2歳レコードを塗り替えていますし、半兄アメージングサンもまた、札幌競馬場で2歳レコードを記録しています」と笑顔。「それだけはなく、ファミリーの代表格であるローレルゲレイロとその母ビッグテンビーも洋芝で勝利経験がありますし、昨年はオセアダイナスティが特別競走を2勝、この夏はマテンロウノカゼも函館競馬場で勝ち上がっています」と言葉を続け「それでも、今のノースブリッジがあるのは奥村厩舎、岩田騎手と、そうした厩舎の管理に理解ある馬主さんのおかげです」と感謝の言葉を重ねた。

 牧場時代のノースブリッジについては「気が強かった馬という印象がありますが、それはファミリーに共通しているもの。1月生まれということもあって同期の中では馬格に恵まれ、しっかりしていた印象があります。成長過程も申し分なく、自信をもってセレクションセールへと上場しました」。そこで現在の馬主と巡り合う。「高い評価をいただいたことはとても嬉しかったですが、牧場にとってはプレッシャーになりました。新馬戦、そして2戦目の葉牡丹賞で強い勝ち方をしてくれたときは嬉しいというよりも、ほっとしたことを覚えています」と懐かしそうに話してくれた。

 次走について香港遠征が報じられているが「それは馬主の方と厩舎で決めていただくこと。私たちとしては、無事を祈るばかりです。今までがそうだったように、これからもこの馬にあったレース選んでくれると思いますので、出走したレースで精いっぱいの応援をします」と晴れやかに話してくれた。