重賞ウィナーレポート

2024年07月13日 函館2歳S G3

2024年07月13日 函館競馬場 晴 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サトノカルナバル

プロフィール

生年月日
2022年03月20日 02歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
38,725,000円
キタサンブラック
母 (母父)
リアリサトリス(FR)  by  Numerous(USA)
馬主
里見 治
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
堀 宣行
騎手
佐々木 大輔
  • 育成厩舎には1歳馬も入ってきた
    育成厩舎には1歳馬も入ってきた
  • 取材時には小倉2歳S(G3)に出走する、エンドレスサマーの調整も行われていた
    取材時には小倉2歳S(G3)に出走する、エンドレスサマーの調整も行われていた

 ミックスセール出身馬として初勝利をあげただけでなく、函館2歳S(G3)を制して初の重賞ウィナーともなったのが、ノーザンファーム生産馬のサトノカルナバルである。

 育成先はノーザンファーム空港B-1厩舎。田中洋二厩舎長は騎乗馴致を始めた頃の印象について、「ミックスセールでも高い評価を受けていた馬でしたが、イヤリングから来た頃から心身ともに成長の早い、しっかりした馬だと思っていました」と話す。本格的な騎乗調教へと入った際にも、サトノカルナバルはバランスのいい走りができていただけでなく、負荷をかけた調教も順調にこなしていった。

 「乗っていても行きたがるとか、逆に全然動かないといった面が無く、いつでも人の指示を待ってくれているような馬でした。そこで脚を溜められるからこそ、スプリントといった条件でも確実に脚を使ってくれるのでしょう」(田中厩舎長)

 その後も順調に調教を進められていくと、3月の下旬には本州へと移動。6月22日に行われたメイクデビュー東京では上がり最速の脚を使って、2着馬に7馬身差をつけて快勝を果たす。函館2歳S(G3)はそこから1ハロン短くなっただけでなく、初の北海道遠征ともなったが、そこでもファンはサトノカルナバルを1番人気に支持する。

 「函館2歳S(G3)はテレビ観戦となりましたが、直前輸送にも関わらず、パドックの姿に全く高ぶったところは見られませんでした。このレースには育成馬のエンドレスサマーも出走していたのですが、こちらも状態が良さそうだったので、2頭でワンツーフィニッシュをしてくれないかなと思いながらレースを見ていました」

 ゲートが開いてニシノラヴァンダがハナを奪っていくも、エンドレスサマーもメイクデビューで見せた先行力を生かして2番手を追走。一方、サトノカルナバルは先行勢をマークしながらレースを進めていく。

 「道中はおっつけていきながらの追走とはなっただけに、手応えはどうなのかとも思っていました。それでも仕掛けてからしっかりと反応してくれましたし、あの末脚を見た時には凄すぎる馬だなと感じました」

 東京デビュー馬の函館2歳S(G3)優勝は史上初の快挙。ミックスセール出身馬としてだけでなく、函館2歳S(G3)の歴史にも「初めて」との言葉を残す結果となった。

 「この結果に里見(治)オーナーだけでなく、吉田(勝己)代表も喜んでいたのがとても嬉しかったです。その喜びの言葉を聞かせてもらっただけでも、自分たちはやりがいのある仕事ができていたと思えました」

 ここで賞金を加算したことで、今後のローテーションも組みやすくなったサトノカルナバルであるが、次走はどんな条件を使ったとしても、完成度の高い走りを見せてくれるに違いない。