2024年07月14日 函館記念 G3
優勝馬:ホウオウビスケッツ
プロフィール
- 生年月日
- 2020年06月05日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:10戦4勝
- 総収得賞金
- 207,816,000円
- 母 (母父)
- ホウオウサブリナ by ルーラーシップ
- 馬主
- 小笹 芳央
- 生産者
- 岡田スタツド (静内)
- 調教師
- 奥村 武
- 騎手
- 岩田 康誠
サマー2000シリーズ第2弾「第60回函館記念(G3)」が7月14日、函館競馬場芝2,000mで行われ、手応えよく2番手を進んだ岩田康誠騎手騎乗の3番人気ホウオウビスケッツが最後の直線入口で先頭に立つと、最後までしっかりとした脚取りで後続を完封。6度目の重賞挑戦で初のタイトルに輝き、通算成績を10戦4勝2着1回3着2回とした。騎乗した岩田康誠騎手は今年の京都金杯(G3) (優勝馬コレペティトーレ)に続くJRA重賞勝利で通算111勝目。管理した奥村武調教師にとっては昨年の函館スプリントS(G3) (優勝馬キミワクイーン)に続くJRA重賞勝利で通算6勝目となった。勝ちタイムは1分59秒2(良)。
ホウオウビスケッツの生まれ故郷は新ひだか町の岡田スタッド。1972年創業の総合牧場で、現在は新ひだか町静内を拠点に7つの牧場を使って、丈夫で長い競走生活を送れるような馬の生産、育成をモットーに生産から中期育成、調教、休養までを行っている。生産馬のJRA重賞勝利は、今年6月の宝塚記念(G1)(優勝馬ブローザホーン)に続くもので今年3勝目で、通算33勝目。
この日、同スタッドグループの岡田牧雄代表は函館競馬場で生産馬優勝の瞬間に立ち会うことが出来たという。
「休み明けだった(前走)巴賞の勝ち方がとても良かったこともありますが、とにかく状態には自信がありました」と岡田代表。「この馬の母ホウオウサブリナは小笹オーナーがセレクトセールで購入し、繁殖牝馬として当牧場でお預かりしている馬ですが、産駒は驚くほど成長力に富んでいます」。ホウオウサブリナの母トラヴェシーアはディープインパクト産駒でキングカメハメハの半妹という良血牝馬。そこにルーラーシップを配合されたホウオウサブリナにはキングカメハメハの母マンファス3×2という強いクロスが生じている。それが産駒にどのような影響を与えているかは想像の域をでないが、これまで、数えきれないほどの名馬を見てきたはずの岡田氏をもってしても驚くほどの成長力を産駒に伝えているという。その第2仔ホウオウビスケッツには牧場時代から、1歳違いの半兄で初仔のホウオウユニコーンよりも高い評価を与えていたというが、それが確信に変わったのは1歳の秋。騎乗馴致を始めてからだという。
「ちょうどホウオウユニコーンが3歳夏の札幌競馬で初勝利を挙げたこともあって、期待は膨らみました」。
その期待通りに2歳12月に中山競馬場でデビューしたホウオウビスケッツは新馬、特別を連勝し、重賞初挑戦となったスプリングS(G2)でも見せ場たっぷりの2着と素質の片りんを見せた。
「日本ダービー(G1)でも差のない6着と頑張ってくれたのですが、そのあと北海道に戻して夜間放牧を行ったところ、驚くほどに馬が成長したのです」。レースのあとはすぐに牧場に戻して夜間放牧。「1か月足らずではありましたが、また馬が良い方向に変わってくれた。秋の大目標は天皇賞(秋)(G1)と聞いていますが、楽しみにしています」とエールを送っている。