2024年04月25日 東京プリンセス賞(GDJ)
優勝馬:フェルディナンド
プロフィール
- 生年月日
- 2021年02月15日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:5戦3勝
- 総収得賞金
- 31,645,000円
- 母 (母父)
- アグネスダリム by ゴールドアリュール
- 馬主
- (有) 富田牧場
- 生産者
- 富田牧場 (浦河)
- 調教師
- 藤田 輝信
- 騎手
- 安藤 洋一
『グランダム・ジャパン2024』3歳シーズンの第5戦「東京プリンセス賞(大井)」を制したのは、6番人気のフェルディナンド(大井)。中団追走から4コーナーで先行集団に迫り、直線外に持ち出して逃げ粘るローリエフレイバー(大井)、後方から猛追してきたプリンセスアリー(浦和)との大接戦をわずかに先着しての優勝。鞍上の安藤洋一騎手は騎手生活15年目にして初の重賞制覇、フェルディナンドもデビュー5戦目での初タイトル獲得となった。
フェルディナンドの生まれ故郷は、浦河町の富田牧場。1970年の天皇賞(秋)を制したカミノテシオや1974年の日本ダービー2着馬インターグツドを始め、メイショウエイカン(1988年・京都大賞典(G2))、ナイスナイスナイス(1989年・きさらぎ賞(G3)、1990年・京都記念(G2))、メイショウドメニカ(2003年・福島記念(G3))、メイショウクオリア(2008年・京都新聞杯(Jpn2))など数々の重賞馬を送り出してきた老舗牧場だ。近年の生産馬であるサンライズソア(2018年・名古屋大賞典(Jpn3)、2018年・平安S(G3))やヴェンジェンス(2019年・みやこS(G3))がダート重賞で活躍を見せたのは記憶に新しい。現在は約30頭の繁殖牝馬を管理し、2011年からは富田ステーブルを立ち上げて競走馬の育成も手掛けている。
同牧場の代表・富田秀一さんは、「強いメンバーが揃っていたのに、よく差し切りましたね。うちの生産馬が優勝できたのもうれしいのですが、上位を争った馬がみんなこの沢の生産馬というのも感慨深いものがありました」とレースを振り返る。富田牧場はBTCのある浦河町西舎に牧場を構えるが、2着ローリエフレイバーの丸幸小林牧場(浦河町上杵臼)、3着プリンセスアリーの宮内牧場(浦河町西舎)、4着ミスカッレーラの辻牧場(浦河町東幌別)も同じく日高幌別川沿いに位置する。富田さんが言うように、これだけ近くの牧場の生産馬が重賞で1~4着を占めるのは珍しいケースかもしれない。
フェルディナンドの母アグネスダリムは、現役時代にJRAのダート中距離戦を3勝。7歳2月まで競走生活を送り、引退後に富田牧場が繁殖牝馬として迎え入れた。「アグネスの渡辺オーナーとは昔から懇意にさせてもらっていて、1981年の中山大障害を勝ったテキサスワイポンもうちの生産馬なんです。アグネスダリムは渡辺オーナーゆかりの牝系出身で、その父はゴールドアリュールですから、繁殖としても良い仔を産んでくれるだろうと期待していました」と富田さんは話す。その牝系を遡ると、1979年のオークス馬アグネスレデイー、1990年の桜花賞馬アグネスフローラの名前があり、フェルディナンドの3代母アグネスセレーネーはダービー馬アグネスフライト、無敗の皐月賞馬アグネスタキオンの半姉という生粋のクラシック血統だ。
富田牧場はフェルディナンドのオーナーブリーダーとなっているが、その理由について富田さんは「1歳夏のセレクションセールに上場したのですが、せり当日の状態があまり良くなくて主取りになったんです。父ヘニーヒューズの牝馬ですし、将来はこの血統をつないでいってくれることも期待して自己所有で競馬を使うことにしました」と説明する。
フェルディナンドはまだ3歳。今後のさらなる活躍が期待されるが、「無事是名馬。とにかく怪我なく競走生活を送り、牧場に戻ってきてほしいと願っています」と生産者の想いを打ち明ける富田さん。このクラシック血統が将来、フェルディナンドを介してどんな枝葉を広げていくか楽しみだ。