重賞ウィナーレポート

2024年04月20日 福島牝馬S G3

2024年04月20日 福島競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:コスタボニータ

プロフィール

生年月日
2019年04月29日 05歳
性別/毛色
牝/芦毛
戦績
国内:17戦5勝
総収得賞金
160,876,000円
イスラボニータ
母 (母父)
レディイン(FR)  by  Kendor(FR)
馬主
谷掛 龍夫
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
杉山 佳明
騎手
岩田 望来

 これまで重賞に挑戦すること5回。そのうち、2023年の阪神牝馬S(G2)とクイーンS(G3)、そして2024年の愛知杯(G3)と3度に渡って3着となっていたコスタボニータが、6度目の正直となる福島牝馬S(G3)で、ついに重賞タイトルを掴み取った。

 「重賞では惜しいレースが続いていましたが、こちらに戻ってくる度に、疲労回復からの立ち直りが早くなっているような感触があっただけに、いい状態で送り出せた今回は大きなチャンスだと思っていました」と話すのは、社台ファーム山元トレーニングセンターの河内政彦調教厩舎長。コスタボニータはこれまでのレースキャリアにおいて、幾度なく杉山佳明厩舎と、山元トレーニングセンターとの往復を繰り返してきている。

 杉山佳明調教師としても、約10年間に渡って勤務してきた社台ファームは、ホースマンとしての基礎を作ってきた場所であり、それだけに牧場スタッフとの意思疎通も図れている。山元トレーニングセンターから戻ってきた管理馬が、どのような状態かも把握できていたからこそ、コスタボニータは大崩れも少なく、そしてコンスタントにレースを使えたとも言える。

 これまでの重賞では僅差で敗れていたように、先行力を武器に安定したレースを見せていたコスタボニータは、この福島牝馬S(G3)でも1番枠を生かして好位でレースを進めていく。道中では落馬もあったが、その影響も無く迎えた最後の直線、前が壁となり、一瞬、進路を無くした形となった。

 「進路が狭くなった時にはどうなるかと思いましたが、ラストはこれまでに見たことないような決め脚を使ってくれました。強い競馬だったと思います」(河内調教厩舎長)

 先に抜け出したフィールシンパシーとウインピクシスの外に進路を向けたコスタボニータは、そこから一気の前の2頭を捕らえていく。着差はクビ差ながらも、末脚の鋭さも相成って、コスタボニータの強さが際立ったレースともなった。

 この福島牝馬S(G3)の後、コスタボニータは山元トレーニングセンターで調整が行われている。

 「次走はクイーンS(G3)を視野に調整を進められています。今回も早い回復が図れており、いいコンディションで目標とするレースに送り出していきたいです」と河内調教厩舎長。クイーンS(G3)は開催される競馬場こそ違うとはいえ、小回りかつ、福島牝馬S(G3)と同じ芝1,800mでのレースとなる。昨年は3着とコース実績もあるだけに、好走どころか重賞連勝も期待できそうだ。