重賞ウィナーレポート

2024年03月23日 毎日杯 G3

2024年03月23日 阪神競馬場 曇 重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:メイショウタバル

プロフィール

生年月日
2021年04月20日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:6戦3勝
総収得賞金
59,417,000円
ゴールドシップ
母 (母父)
メイショウツバクロ  by  フレンチデピュティ(USA)
馬主
松本 好雄
生産者
三嶋牧場 (浦河)
調教師
石橋 守
騎手
坂井 瑠星

 ダービーを頂点とする春のクラシックへと続く重要な位置づけにある「第71回毎日杯(G3)が3月23日、阪神競馬場芝1800m(重)10頭立てで行われ、勝ったのは浦河町の三嶋牧場生産で、5番人気のメイショウタバル(父ゴールドシップ、母メイショウツバクロ)。当初、予定していたスプリングS(G2)を左前肢のフレグモーネのために回避したことで人気を落としていたが、スタートから重馬場を苦にすることなく逃げ、余力たっぷりで直線に入ると、後続をみるみるうちに突き放して6馬身差の圧勝劇。途中、若駒Sの競走除外を挟み3連勝で重賞ウィナーの仲間入りを果たしている。

 テン乗りで、愛馬を重賞ウィナーへと導いた坂井瑠星騎手にとっては今年の東海S(G2)に続く重賞勝利で通算16勝目、管理する石橋守調教師にとっては開業11年目、延べ38頭目の重賞挑戦で嬉しい初勝利となった。

 三嶋牧場は1960年創業の総合牧場。今回の勝利で、今年は早くも4つ目の重賞タイトルとなった。同牧場の三嶋健一郎氏は「当日、阪神競馬場に行く予定でしたが、伊丹空港行きの便が満席で現地に行くことが出来ませんでした。翌日には生産馬のルガルが高松宮記念(G1)に出走するので、中部国際空港便から大阪便へ変更しようとしたけれど、インバウンド客と春休み期間中でまったく席が空かず、今回はやむなくテレビ観戦でした」と苦笑い。

 「スプリングS(G2)回避の原因となったフレグモーネは1日休ませただけで大きな影響はないと聞いていましたが、それでも気になるのが生産者。期待よりも、むしろ心配しながら見ていました。ところがあの馬場をスイスイと逃げて、最後は6馬身差。正直、びっくりしました。展開もまさかああいう果敢な逃げになるとは思っていなかったので意外でした。あの馬は少しひっかかるところがあるから、却って逃げてくれて良かったのかもしれませんし、ゴールドシップの産駒ですから、渋った馬場も合っていたのかもしれません」と今回の勝利についてこう語った。

 父ゴールドシップにとっては阪神スプリングジャンプ(JG2)に続く重賞勝利でJRA重賞9勝目。「三嶋牧場とは相性が良い種牡馬なんです。ほぼ毎年のように何かしらの牝馬にゴールドシップを配合しているのですが、万葉Sに勝ったメイショウブレゲやゴールデンスナップ(阪神大賞典(G2)5着)などが活躍してくれています」

 「メイショウタバルは、育成時代は乗り手を選ばない従順な馬でしたし、大きな怪我もありませんでした。日頃からお世話になっている松本会長の馬でクラシックに行けることになったので、牧場従業員とともに、牧場全体で盛り上がっています。皐月賞(G1)・日本ダービー(G1)と馬の体調が順調であって欲しいですが、松本オーナーと石橋守調教師との深いご縁もありますのでこの勝利は牧場にとっても本当に嬉しい重賞勝利になりました」と笑顔を広げている。