2024年03月16日 フラワーC G3
優勝馬:ミアネーロ
プロフィール
- 生年月日
- 2021年02月16日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 67,965,000円
- 父
- ドゥラメンテ
- 母 (母父)
- ミスエーニョ(USA) by Pulpit(USA)
- 馬主
- 有限会社シルク
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 林 徹
- 騎手
- 津村 明秀
今年のフラワーC(G3)を優勝したのはノーザンファームの生産育成馬であるミアネーロ。騎乗育成を行ってきたのはノーザンファーム空港のD-1厩舎であり、高島渉厩舎長にとっては、これが管理馬で初めての中央重賞勝利となった。
「半姉となるミディオーサは、自分がノーザンファーム早来時代に騎乗スタッフとして関わってきた血統馬となります。その姉と共通する馬体の良さはありましたが、乗り出した頃の印象としては、恵まれた馬体を活かせるほどの力が付き切っておらず、時間をかけた方がいいタイプだと思えました」(高島厩舎長)
半姉となるミスエルテはデビューからの連勝でファンタジーS(G3)を優勝。牡馬に挑戦した朝日杯FS(G1)でも1番人気に支持されたほどの能力を持っていた。
「ミアネーロは母系の気の強さと言うよりも、ドゥラメンテ産駒特有の我の強さがありました。普段の調教でも一度自分のやることを決めたら、人の指示を聞くよりもその意志を貫き通していました」
それだけに高島厩舎長は体質面の強化だけでなく、気性にも気を使いながらミアネーロの調教を行っていった。
「背中の感覚としては凄くいい走りをしてくれそうな印象がありました。それが叶ってきたと思えたのが2歳の春からであり、馬体にも身が入ってきて、動きもガラッと変わってきました」
6月上旬に管理をする林徹厩舎へと入厩すると、その後はノーザンファーム天栄での調整を挟んだ後に、8月末には林厩舎へと帰厩。9月のメイクデビュー中山では、最後の直線で先頭に立つも、物見をしたのか急に外へと膨らみ、自らも走りのリズムを崩したにも関わらず、そこからもう一延びして勝利をあげる。
「迷惑をかけた関係者の皆さんには申し訳ないと思いました。ただ、この時期に新馬戦を勝てるとは思っていなかったのと、こちらにいた頃は不器用な印象もあっただけに、上手く立ち回ってくれたレース内容にも今後の期待が膨らみました」
菜の花賞では最後の直線で逆に不利を受ける形となり、5着に敗退。出直しの1戦ともなったフラワーC(G3)では、2番人気の支持を集めたものの、返し馬に出た際に他の出走馬が内ラチに激突。レース発走時間が大幅に遅れてしまう。だが、レース後に津村騎手が、「スタンド前の発走でも気持ちを落ち着かせることが出来た」と話していたように、心身ともに整ったミアネーロはまずますのスタートを切ると、中団からレースを進めていく。最後の直線ではインコースを突くと、そこから前の馬を交わしにかかる。抜け出してからの脚色の違いは明らかであり、2着のホーエリートに3/4馬身差つけてのゴールとなった。
「体型的にも距離が合っていい馬だと思っていただけに、この条件もあっていたと思います。林厩舎だけでなく、調整を行ってくれたノーザンファーム天栄のスタッフからも、いい状態で送り出せたと聞いていただけに、津村騎手を含めた関係者の皆さんには感謝しかありません」
重賞制覇の後から、高島厩舎長の元には牧場関係者からのお祝いの言葉が、次から次へと届けられたという。
「月曜日に調教へ向かう際にも、他の厩舎の方から『おめでとう!』といった声をかけてもらいました。共に働く厩舎スタッフにも、この結果は励みになると思います」
次走はオークス(G1)を予定しているが、「まだまだ良化してくれると思っていただけに、オークス(G1)は更に成長した姿を見せてもらいたいです」と高島厩舎長はエールを送った。