2024年03月09日 中山牝馬S G3
優勝馬:コンクシェル
プロフィール
- 生年月日
- 2020年04月25日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:16戦5勝
- 総収得賞金
- 110,583,000円
- 父
- キズナ
- 母 (母父)
- ザナ(IRE) by Galileo(IRE)
- 馬主
- 前田 晋二
- 生産者
- 株式会社 ノースヒルズ (新冠)
- 調教師
- 清水 久詞
- 騎手
- 岩田 望来
4歳以上の牝馬によるハンデ重賞「第42回ローレル競馬場賞中山牝馬S(G3)」が3月9日、中山競馬場で行われ、押して押してハナを主張して平均ペースに持ち込んだ岩田望来騎手騎乗の5番人気コンクシェルが、早めに並びかけてきたライバルたちを突き放して先頭ゴールイン。4度目の重賞挑戦でビックタイトルを手中にした。
同馬は新冠町のノースヒルズ生産馬。この勝利で同牧場生産馬は2009年から続いている連続JRA重賞勝利記録を「16」と伸ばしている。
ノースヒルズは1984年にマエコウファームとして設立。これまで三冠馬コントレイルや日本ダービー馬キズナ、ワンアンドオンリー、また桜花賞馬ファレノプシスなど数々の名馬を送り、21のG1競走含めJRA重賞80勝(3月9日現在、以下同)を記録。また、購入馬含めたグループ関連馬の重賞勝利は国内外併せて181勝となった。
コンクシェルの育成を担当したのは齋藤慎取締役ディレクター。「早めに並ばれましたが自分の競馬ができれば強い馬。今回はわずかではありますが体重も増えていて、状態の良さには自信がありましたので、安心してみていられました」とレースを振り返った。
そんなコンクシェルの牧場時代については「ここ(大山ヒルズ)に移動してきたばかりの頃の印象は、元気が良くて、バネがある馬だなということでした。2歳夏の小倉競馬でデビュー勝ちできたように育成時代は順調そのものでしたが、当時はまだ精神的に幼い部分を残す馬でしたので、ブリンカーの装着も効果的だったかもしれません」。そんな馬具装着効果も手伝ってアネモネSで桜花賞(G1)の権利を手中にし、その後もトレセンと大山ヒルズを往復しながらキャリアを積み上げた。
「全姉シンシアウィッシュとの2頭出しとなった前走(初音S)を勝ったあとも、2週間弱ですが大山ヒルズに戻ってきていました。レースを使って、ここに戻ってくるのはこの馬のルーティン。どこか不安な点があったわけではないので、減った体を戻すことだけを考えてトレセンへと送り出しました」。テンションが上がりやすいところがある馬なので、トレセンと大山ヒルズの往復が、馬にとってはちょうど良い気分転換になっているようだ。
「キズナとの配合で母以上の馬格に恵まれたことも大きいと思いますが、近走の充実は精神的に成長したことで体に身が入り、そして力強さを感じるようになったからだと思います」とのこと。
「早い時期にデビューできましたが、精神的には晩成型。キャリアを積みながら体重を増やしていることも心強い限りです。次走はヴィクトリアマイル(G1)を予定しており中山牝馬S(G3)のあとも再び戻ってきていますが、ここでは楽をできる事を馬が理解しているので、心身ともにリラックス出来ているようです。東京競馬場での勝ち鞍もありますし、これまでの実績通りに、関東への連続遠征も心配ありません。もともと心肺機能には自信がありますし、自分の競馬ができれば強い馬。相手は強くなりますがレースを楽しみにしています」とレースを心待ちにしている。