重賞ウィナーレポート

2024年01月28日 シルクロードS G3

2024年01月28日 京都競馬場 曇 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ルガル

プロフィール

生年月日
2020年03月07日 04歳
性別/毛色
牡/青鹿毛
戦績
国内:11戦3勝
総収得賞金
121,500,000円
ドゥラメンテ
母 (母父)
アタブ(IRE)  by  New Approach(IRE)
馬主
江馬 由将
生産者
三嶋牧場 (浦河)
調教師
杉山 晴紀
騎手
西村 淳也

 高松宮記念(G1)に向けての重要な前哨戦「第29回シルクロードS(G3)」は1月28日、4年ぶりに京都競馬場で行われ、西村淳也騎手騎乗の2番人気ルガルが優勝した。勝ちタイムは1分7秒7(良)。西村淳也騎手の重賞勝利は今年のフェアリーS(G3)以来で通算8勝目。管理する杉山晴紀調教師にとっては昨年の毎日王冠(G2)以来の重賞勝利で通算18勝。昨年は55勝でJRAリーディングトレーナーに輝いた杉山調教師は、これが今シーズン7勝目となった。

 ルガルの生まれ故郷は浦河町の(有)三嶋牧場。1960年に設立され、現在は浦河町西舎の本場含め4つの生産牧場と浦河、日高町の中期育成部門、浦河町の軽種馬育成調教センターの施設を利用する調教部門を併せ持つ総合牧場だ。生産馬として、2021年安田記念(G1)優勝ダノンキングリーや23年高松宮記念(G1)優勝ファストフォース、あるいは帝王賞(Jpn1)連覇のメイショウハリオなどを送り出しているほか、育成馬としてはテーオーケインズやミッドサマーフェア、メイショウテッコンなど多くの活躍馬を育てている。

 同牧場の三嶋健一郎専務は当日、京都競馬場で江馬由将オーナーとともに愛馬に声援を送っていたそうだ。「パドックでは毛艶も良かったし申し分のない出来に見えました。馬体重はプラス10kgの発表でしたが、まったく太い感じがしませんでしたし、江馬オーナーも“成長分ですね”とおっしゃっていました」と期待に胸を膨らませていたそうだ。

 レースでは抜群のダッシュから行きたい馬を行かせての2番手から。最後の直線では西村騎手の叱咤激励に応えるように伸びて1番人気のアグリを3馬身も突き放す楽勝。重賞初制覇を達成した。

 「普段は、あまりスタートの良い馬では無いので、ある意味驚きました。この日はデビュー以来最高のスタートだと思いますが、これも厩舎関係者、西村騎手のおかげだと思います。おかげで終始、安心して見ることができました」と笑顔を広げた。

 母のアタブは愛国ゴフス社の繁殖セールで知人のエージェントを通して購入したそうだ。「父のニューアプローチは、ガリレオ産駒の英国ダービー馬ですがスピードを兼ね備えた種牡馬です。2歳時には英国のデューハーストS(G1)、愛国のナショナルS(G1)と1400mのG1戦を2勝しており、仕上がりの早い血統でもあります。当牧場の生産馬では、ニュージーランドT(G2)を勝ってくれたバスラットレオンの母の父がニューアプローチです。個人的に大好きな種牡馬ですし、アタブの曾祖母は名牝ミエスク。どうしても手に入れたかった馬です」と話し「繁殖牝馬としてもアタブは5年連続で仔を出してくれ、牧場にとっては本当にありがたい存在です」と目を細めている。

 牧場時代のルガルは「今は500kgを超える雄大な馬ですが、生まれたときから立派な馬体でした。オーナーも一目見て気に入ってくださりました。とくに怪我もせず順調に育ってくれたので、むしろ印象には残らない馬でした。このまま順調なら次走は高松宮記念(G1)になります。昨年はファストフォースが勝ってくれた縁起の良いレース。もちろん、競馬場で応援したいと思います。相手は強くなりますが、この馬らしい悔いのない競馬をしてほしいと思います」と期待に胸を膨らませている。